45 THside ページ45
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「二人とも配達ご苦労様」
「ねぇ、ヌナは？ヌナの姿が見えない」
「ヌナは一度アパートに戻るって」
「えー、ジミナなんで引き止めてくれなかったの？俺、ヌナと手を繋いで一緒に帰りたかったのに…。」
配達頑張ったねってヌナに頭撫でて欲しかった。隣のジョングクもそれを期待してたのか、落ち込んでる様子。
「ヌナには後から会いに行けばいいだろ？それよりテヒョナにお客さんだよ」
「え、ヌナ！？」
「……お姉さんじゃなくてごめんね」
ジミナの後ろから顔を出した女の子は、前に一度あったイさんって人だった。
本人曰く、一度だけじゃなく何度も俺と会ってるらしいけど…ヌナ以外の女の子に興味がないから正直覚えていない。
「携帯壊れてるって言ってたから、直接会いにきたの」
「なんで？」
「なんでって、テヒョン君と友達になりたくて」
「どうして友達になりたいの？」
「それは…、」
「テヒョナにわざわざ会いに来てくれたのに、そんな言い方しない。彼女スオンちゃんって言って、テヒョナのファンなんだって。お店にも足繁く通ってくれるし、友達になってあげてもいいんじゃないかな」
ファンと言われても、なんだかピンとこない。
友達になるのが目的？友達になったらそれで終わり？
友達なら、ジミナとジョングクだけでいい。
「あのテヒョン君……友達になるのもダメかな？」
「ダメじゃないけど…。」
ジミナが用意してくれたイチゴオレをズズーとストローで啜る。甘い味が口内に広がって、疲れた体を癒してくれた。
「あ、ヌナからカトクきてました」
「え、見せて見せて！」
ジョングクの手から携帯を奪うように取り上げ、中身を確認。
配達お疲れ様の文字と、ペコリと頭を下げる可愛いライオンの絵文字。
「わぁ…可愛い。ヌナ、俺のエプロンとおんなじライオンの絵文字送ってくれた！ジョングク、見える？」
「画面が近すぎて見えません…。少し携帯離してくれますか」
「あ、ごめん。でも、なんでウサギの絵文字もついてるんだろう？」
「ジョングク君のことじゃない？前にヌナ、ジョングク君のことウサギみたいに可愛いって僕に言ってたことあったから。ちなみに僕はヒヨコみたいに可愛いって、」
「俺が一番可愛いもん……ヌナは俺の事一番好きなんだから！」
俺の知らないとこでヌナに可愛いって言われてる二人に嫉妬して、ヌナに会いに行ってもいい？と返信した。
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2020年9月19日 9時
