39 THside ページ39
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なんかジョングクの様子が変。
さっきから俺がヌナにする事、マネばかりして…。
食べさせてもらったり、苦手なエプロンの紐を結んでもらったり、濡れた手をタオルで拭いてもらったり。ヌナも俺と同じようにジョングクを扱うから、それがなんか嫌で。
「ジョングク、ヌナに近づきすぎ……離れろよ」
「テヒョン君、ジョングク君って器用だね。なんでも上手に出来るし、お弁当の盛り付けもセンスいいし」
「そんなことないです…。でも、ヌナに褒められて嬉しいかも…。」
「照れてる？」
「照れてませんから…！」
ヌナの隣には俺がいるのが当たり前なのに、その当たり前が壊れてしまいそうで、後ろからヌナの背中を抱きしめた。
「テヒョン君どうしたの？」
「俺…器用じゃないから…ジョングクのようにセンスだってないし……。けど、ヌナが俺以外のヤツと仲良くしてるのヤダ。甘やかすのは、俺だけがいい」
ヌナの首筋に顔を近づけ甘い香りを胸いっぱいに吸い込む。横目でジョングクを見れば複雑な表情をしていた。
俺を睨む目は怒りと、ヌナを抱きしめられる羨ましさを含んでいるようにもみえる。
ジョングクの事は弟のように可愛いと思う。
だからこそ、大好きなヌナを渡したくない。
「ヌナが構ってくれないから……もっと俺に構ってよ。もっと俺に触れてよ」
「テヒョン君…。」
「……テヒョンさん、ヌナを困らせるの俺よくないと思います。自分ばかりの思いぶつけて、ああして欲しいこうして欲しいって」
「ジョングクは俺とヌナの事応援してくれるって言ったのに、なんで邪魔するんだよ？ヌナが気になるからじゃないのか？ヌナの事が好きになったから、」
「はーい、ストップ。二人とも喧嘩しない。それとも開店準備もしないのにここで掴み合いとか、僕の目の前でできるって言うなら、どうぞ勝手にやればいいよ。そのかわり、後でどうなっても知らないからね。僕が本気で怒るとこ見る勇気があるなら……ね」
鶴の一声……いや、ジミナの一声で慌てて持ち場に戻って行く俺とジョングク。
「ジミン君って、裏の支配者？」
「なにそれ？僕はただ腕に自信があるだけだよ。一発の破壊力っていうのかな。いつかヌナに披露する機会が有ればいいんだけど」
ヌナとジミナの会話を背に、思い出すのは過去の出来事。
ジミナの腕っぷしの強さは伊達ではない事を、俺が一番わかっている。
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2020年9月19日 9時
