検索窓
今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:754,102 hit

22 YGside ページ22

.



初めはただの同僚だった。新人研修で一緒になり、配属先も同じ課。話してみると意外に面白くて、他の女とはどこか違って、Aの側は居心地がいい事に気付いた。

友達以上恋人未満。

そんな関係がずっと続けばいいと思っていた。
でも、何処かでその関係を崩してしまいたいと思う自分もいた。

好きだ惚れるなんて、軽々しく言っているからAは俺の本心に気づかない。それがもどかしくも、Aが俺の言葉に顔を赤くするのを見ては嬉しかったりもして。


「ユンギ…。」

「お前アイツに抱かれたのか?」

「違う。テヒョン君とは何も…、」

「だったらそのキスマークの意味答えられるよな?何もなかったなら、そんな場所に付くはずねぇよな?」

「それは…でも、私は本当に何も知らない…!」

「なぁ、気付いてるか?お前の体から…アイツの香りがすること。それが俺を不快にもするし。苛立ってお前をめちゃくちゃにしてやりたくなる」


いつもと違う俺の態度に怯えたような表情のAを組み伏せ、さっきよりも深いキス。顔を背けて逃げようとすれば、顎を掴み唇を開かせて舌を差し入れる。


「はぁ……ユン…ギ…っ…!」


息苦しさに眉間に皺を寄せ俺の胸を叩く手を掴み、もっと口内奥深くまで舌を入れては自分の思うままに動かした。片手でAのブラウスのボタンを外しにかかる途中で、タイミングよく鳴る着信音。

Aのポケットから取り出した画面には、テヒョン君と表示されていた。


「……出ろ」

「…うん…。」


躊躇いがちに電話に出たAの声とは対照的に、聞こえてきたテヒョンの声は明るく嬉しそう。

俺達が何をしているのか知らない。
知らないから、アイツに見せつけたくなる。

会話している間も、俺はAの体に触れる事をやめない。耳朶を指先で摘み、開いたブラウスの中に手を入れて下着の上から胸を撫でると、Aの声は吐息に変わる。


聞こえてるよな?
なんとなくわかってるよな?

Aの側にいるのが俺だって事に。


「A、いい加減携帯切れ」


わざと聞こえるように言ったのは、アイツへの牽制。


Aはお前だけのモンじゃねぇって事、アイツに思い知らせてやりたかった。

23→←21 THside



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2328人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , テヒョン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:bluemoon | 作成日時:2020年9月19日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。