【SVT】for you (ページ5)

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お家ルール。　MINGYU ページ5

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「はあ……帰って来るの遅い…。」

新人社員の歓迎会があるから遅くなるとカトクが来てから三時間。夕飯はいらないだろうと思ったが、Aの幸せそうに食べる姿が俺は好きで、無駄になると思いつつも作ってしまった。

時計の針は２３時。

流石に待ってる事に限界を感じた俺は、スマホと家の鍵を持って玄関へと向かった。

『ソクミンくんごめんね…。』

「いえ…、あ、先輩そこ段差ありますから」

ドアを開けようとした手が止まる。壁一枚隔たった向こうで、聞こえてきた会話。

Aと知らない男の声。

何だろう……凄くイラつく。

『あれ、ミンギュ起きてたの…？』

「ソイツ、誰？」

『会社の後輩。わざわざ送ってくれるって、家反対方向なのに……ソクミンくんありがとね』

「俺が勝手にしたことですから」

何て言いながら、俺を前にしてもAの腰に手を回して支える姿勢をやめない。AはAで無防備にも体を預けて、会社の後輩だって相手は男。そこに下心がないとは言えないのに。

「Aのバカ」

『え…今ミンギュ、バカって言った？』

「バカだからバカだって言った！何で迎えに来いって言わないんだよ！俺、お前の彼氏だろうが。何処にいても、何時になっても、連絡するのは俺だけにしろ！！」

しんと静まりかえった場に、俺の声が大きく響く。

ソクミンって男は驚いた様子で、Aには時間帯考えなさいと説教。

当然の反応だけど…。

「俺、帰ります」

『あ、送ってくれてありがとう』

「はい。また、会社で」

俺の視線に気づいたソクミンが爽やか笑顔で会釈し、帰って行った。

ムカつくぐらい人が良さそうで、それがまた癪に触る。

『ミンギュ、ごめんね』

「………許す」

俺がまだ怒っていると思ったAは、その一言で抱きついてきた。

嬉しいんだけど…やっぱ気になるから黙ってられない。

「俺にもああしろこうしろって家ルールあるけどさ、Aにも追加していい？」

『連絡はミンギュにする以外にも？』

「うん…。」

俺以外の男の匂いさせないこと、Aの耳元に唇を近づけ、俺は囁いた。