ツンデレ。 JEONGHAN ページ36
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「来るの遅い…。」
『先生に頼まれて委員会の資料の手伝いしてたから』
「俺より他事優先すんなよ」
無理な事言ってるってのはわかってる。ほんの少しAを独占された事で腹を立てるなんて。
ほんと俺は子供だ。
『ハニ…お昼は?』
「食べてないに決まってるじゃん。わかりきった事聞くな」
『ごめんね…。』
「A気にする必要ないからな。コイツ拗ねてんだよ。お前とクラスも離れて、会えない事に。昼休みのチャイム鳴るの、まだかまだかってソワソワしてるくせにほんと素直じゃないよな」
「うるさい…。スンチョルはどっか行けよ」
機嫌悪い俺に、さらに機嫌悪いようなカラかいをしてくるスンチョルを手で払う。
と言うか、Aと俺だけの二人にして欲しい。
大好きな彼女との時間を一分一秒でも無駄にしたくない。
『あの…スンチョルが言ってたことってほんと?』
「何が?」
『私とクラス離れて会えない事とか…。ハニも寂しいって思ってくれるの?』
「別に……間に受けんなよ」
『そうだよね…。ハニが寂しいと思うわけないもんね…。ごめん、変な事聞いて』
全然変な事なんかじゃない。
変なのは…俺の方だ。
寂しい、会いたいって素直に言えばいいのに。
俺は、その一言がいつも伝えられない。
「お前って典型的なツンデレだな。いや、デレはなくてツンだけか」ってスンチョルは俺の痛いとこを突いてくる。
俺だって、思いっきりデレたい。
でも、今更タイミングなんか思いつかなくて。
いつも気のない素振りで、Aを悲しませる。
「Aは俺に会えなくて寂しいって思ってんだろ?」
『寂しいよ……ハニに会いたいって思う。でも、ハニは…、』
不意に彼女を抱きしめたのは、これから俺が言う言葉を面と向かって告白できないからだ。真っ赤な顔をしてる自分を見られたくない。
『ハニ…?』
「俺もお前に会えなくて寂しい。出来ることならずっと一緒にいたいと思う。いつも素直じゃなくてごめん……。Aの事好きだよ……好きだ……俺の気持ちお前に伝わってるか?」
腕の中で頷く彼女が顔をあげようとするから、「見るな」と片手でAの手を塞いだ。
赤くなった顔はお互い様。
頬を染める彼女の唇にキスを落とせば、今よりも彼女の顔は赤く色づいた。
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作者名:bluemoon | 作成日時:2020年4月25日 22時