青い恋人５ Shori.S (ページ23)

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お店を出て、新幹線に乗り、

電車に乗ってから、バスに乗る

窓の外は、数週間前に見た時と同じ景色

でも、隣には健人くんがいて

見慣れた風景に近付くほど

"本当に地元に健人くんが来るんだ"という違和感と緊張感、楽しみが募った

移動中はなんてことない話をして

お互いの幼少期の話をしたり

付き合ってから行った場所の話をしたり

後から考えてみれば

思い出話が多かったような気がするけど

それは私の考えすぎかな、？

幾度となく止まってきたバス停でバスから降りて

懐かしい空気に思わず口角が上がる

『ふふ笑

ここがね、私がずーっとお世話になった場所』

健「そっか

Aの成長を見守ってくれた場所なんだね」

『うん、そうだね

それで、こっちの道！』

しばらく歩けば

何度も見てきた、何度も助けてもらった

私の大好きな蒼が見えた

健「うわあ〜、やば！

めっちゃ綺麗」

隣を見ると

爽やかな風は健人くんの髪の毛をさらさらと揺らして

眩しく輝く太陽は健人くんの瞳を綺麗に輝かせていた

『ふふ笑良かった

ここが、私の一番好きな場所

楽しかった時も

辛かった時も

この海を見て乗り越えてきた

ずっとね、健人くんをここに連れてきたかったんだ』

健「俺の知らないAを支えてくれた場所

こんなに素敵な所だったんだね

ずっと来たかった

Aと来られて良かった

同じ海を見られて良かった

本当にありがとね」