青い恋人４ Shori.S (ページ2)

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聡に言われた通り

ホットタオルと冷たいタオルでしっかり目を休ませたら

前日に泣いたとは思えないほどスッキリと目覚めた

ついに今日

私の"当たり前"に

ある種の終止符を打つ

最後の"いつも通りの日"くらい

可愛く見られたい

案外そんな呑気なことを考えていて

いつもより早くに準備を始めて

少し余裕を持って家の玄関を出た

聡のお陰もあって

いつも通り勝利と聡に"おはよう"って言って

他愛もない話をして

3人で並んで学校に向かう

やっぱり、勝利とはずっと

あんまり目を合わせられなくて

聡がいて良かったと心から思う

いつも通りに別々の教室に分かれて

私はいつもの窓側の席に荷物を置く

今日の空も気持ち良く晴れていて

絵に描いたような雲が浮かんでいる

窓から見えるこの景色も

ずいぶんお世話になったなぁ

岸「A

おはよ」

『ん、優太

おはよ』

目が合ったと同時に

私の頭を優太がぺしっと軽く叩いた

『は、

朝から何！』

岸「お前本当にばかだな」

『だから急に何よ！』

岸「勝利

聞いた

伝え方、ばかか

まあ、Aがすっげえ悩んでたのは分かってるし

俺は何も言えねえけど…」

『わかってる

全然良い方法じゃないのはわかってるの

でも、どうしてもさ…』
岸「ん、いいよ

言わなくて」

さっきまで私を叩いていたはずの優太の手は

少し乱暴に私の頭を撫でていた

『そんなぐしゃぐしゃにしないでよ

…ばか』