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母「A、お母さんちょっとお手伝いしてくるから

あんまり誰かの邪魔にならないように気をつけてね」

『…うん

わかった、』





なんとなく

今一人になるのが心細くて

聡のところへ行き

袖をきゅっと掴んだ





聡「勝利大丈夫かな」

『…うん


向こうの部屋にいる?』

聡「さっきまでいたはずなんだけど

ちょっと覗いてみたらいなかった」


『海行っちゃったかなぁ、』

聡「…俺も同じこと考えてた」





勝利のそばにいるべきなのか

こんな時くらい一人でいさせてあげるべきなのか

少しでも気持ちの整理をつけられるにはどうしたら良いのか



そんな問題に正解なんて無くて

聡と一緒に走り出していた





聡「あれ、いなくない…?」



いつも座っている丸太のところにも

視界に入る砂浜にも

人の姿は見つからなかった





『…もしかして』


聡「ちょっと、A?!

どこ行くの?』


『ちょっと思い当たるとこがあるの


違うかもしれないから

聡は他の思い当たるところも行ってみてくれる、?


いなかったら、学校からの帰り道にあるいつもはまっすぐに進む道を横に曲がって

そこ抜けた先にある塔の上来て』

聡「…わかった」





聡と二手に分かれて動き出す



あそこだ

勝利はきっとあの場所にいる



その場所に近付くほど直感は確信に変わって

自然と歩く速さも加速する

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作者名:フレーズシュクレ | 作成日時:2022年6月28日 0時

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