俺たちの誓い uｰknow ページ37
俺はわざと明るい声を出して帰宅を告げる。
「ただいまー。あー寒かった。
チャンミン帰ってたのか？」
そう言ってリビングへ入る。
「あっ、ユノお帰りなさい。
夕方に帰ってきました。
BoAは仕事があるので入れ替わりに
帰りました。」
「そっか、ゆいは？
ずっとあんな感じ？」
「はい…
今日もあまり話さなかったみたいで。」
チャンミンはそう寂しそうに話す。
「そっか……二人に少し話がある。」
そう言って俺はゆいの横に腰かけた。
チャンミンもゆいの隣に座る。
「今日社長から呼び出されて
これからの東方神起について
どうするか聞かれた。
もうあの３人を待つことは出来ない。
解散するか、ソロとしてやっていくか
新メンバーを入れるかと。」
チャンミンは目を見張った。
「無理強いはしたくない。
正直に答えてくれ。
俺はお前たちの望むようにしてやりたい。
ソロとしてやるなら精一杯後押ししてやる。
…どうしたい？」
俺は二人の目を見て真っ直ぐそのまま伝えた。
チャンミンは下を向いて
考えているようだったが
すぐに俺の方を見つめ話し出す。
「僕はユノを信じて
自分を信じてここに残りました。
このまま出来るなら３人で
東方神起として復帰して戻りたい。
出来ないなら僕は事務所を辞めて
一般人に戻ります。」
そう強く言った。
俺は頷いてゆいの方を向く。
ゆいの肩を掴んでゆいの瞳を見つめる。
「ゆい、聞こえてるか？
ゆい…ゆいはどうしたい？」
ゆいの霞んでいた瞳が少しずつ光り出す。
俺達はゆっくりゆいの答えを待った。
「わ…わたしは…
グループに…」
小さく呟かれるゆいの音。
聞き漏らすまいと俺とチャンミンは
耳を傾ける。
ゆいの瞳からはいつのまにか涙が溢れている。
「も…どりたい…
あそこに…」
そう言ってゆいの手が空をさ迷う。
俺はしっかりゆいのその手を掴む。
「分かった……分かったよ、ゆい。
戻ろうな、ステージの上に戻ろうな。
一緒に頑張るから、負けるなゆい。
俺たちと一緒に戻ろうな。」
チャンミンが俺達を見て泣いていた。
必ず３人で復帰すると
このとき固く俺達は誓った。
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作者名：飛べない鳥 | 作成日時：2016年2月24日 0時
