もう一度君に会えるなら…2 (ページ35)

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無邪気に笑う女の子 uｰknow ページ35

ふと癒しを求めて訪れた公園。

そこにはダンスの練習をする
小学生くらいの女の子。
俺はそっと近くまで行くと
自然にその女の子を見ていた。

女の子はしばらくすると俺の視線に
気づいたのか恥ずかしそうにうつむいた。
俺はその姿が可愛くてふっと笑ってしまう。
俺はそんな女の子に近づいて話しかけた。

「初めまして、ダンス上手だね。
ビックリしたよ。」

そうすると女の子は嬉しそうに言う。

「ありがとう！
私東方神起のゆいみたいになりたいの。
だから一生懸命練習して同じ事務所に
入りたいの！」

俺は驚いた。
俺のことも分からないってことはそれほどゆいしか見てなかったってことかな？

「ゆいってあのゆい？
どうして好きなの？」

「ゆいは女の子なのに男の子と一緒に踊るの。
女の子なのにすっごくかっこいいの。
それに嘘つかないの。

今、お休みしてるけどグループが
活動できない時もずっと私たちのために
テレビに出ようとしてくれたの。
すごく優しいんだよ！」

俺は涙が出そうになった。

「ゆいに…戻ってきて欲しい？」

俺は震える声で訪ねた。

「うん！
だってゆいと一緒にいつか踊りたいの！
ゆいはすごく悪く言われてるけど
全部嘘だって知ってる。
ゆいの本当のファンはゆいの言葉に
いつも嘘はないって知ってるよ。」

俺の頬には涙が伝っていた。

「お兄ちゃん、何で泣いてるの？」

「ううん、俺もゆいのファンなんだよ。
ゆいのことそんな風に思ってる
ファンが少なかったから嬉しくて。
これからも応援しようね。」

そう言って女の子の頭を撫でた。

「うん！！」

そう言って無邪気に笑う女の子の笑顔が
昔事務所へ入ってきた頃のゆいと似ていて
俺は目を見張った。

そうだ…。
ゆいもこんな風に無邪気に笑う女の子だった
いつからだろう。
ゆいが心から笑うことがなくなったのは。