-開幕- ページ1
Aside
…寒い。
身体に穴が空いたような感覚。
その中を風が撫でていって、
内側から熱を奪い去っていく気がする。
瞼を開けると、
淀んだ夜が視界に広がった。
起き上がって、辺りを見回す。
生臭い水の匂いが
風に乗って運ばれてくる。
その匂いに覚えがある。
…身投げした湖の匂いと同じだ。
何でこんな所にいるのか、
…よく分からない。
二度目の〈死〉を味わった筈なのに。
「…!」
ふと、視界の隅で何かが光った。
─銀色の鋭利なナイフだ。
拾い上げて、眺める。
このナイフに見覚えがある。
柄の感触にも覚えがある。
思い出したくもない。
でも不思議と、
嫌悪感は湧いてこなかった。
「───…」
何処からか囁くような声が聞こえた。
ナイフを放り投げて、
そちらに向かって歩みを進める。
暗い、暗い、夜の道を一人で歩いて。
歩く先に誰かがいることを望んだ。
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真冬のハイビスカス(プロフ) - え、すご。好き。何これタヒねる((( (2022年3月12日 10時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
5884 - うわああああああああ!!ー神いいいいいいいいい!!! (2020年11月19日 7時) (レス) id: 46a9b0887f (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - 6AB72D11L8DG5r6さん» 最後まで読んで下さってありがとうございました!別作品も良かったらどうぞ。 (2019年5月10日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
6AB72D11L8DG5r6(プロフ) - やばい!すごい!めっちゃ面白かったです!!! (2019年5月9日 23時) (レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - Ro:Aさん» 最後まで読んで下さってありがとうございました(///∇///)次回作でお会いしましょう! (2019年2月25日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年1月1日 15時