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にしてもあの人、指を見ただけでマジックが得意だと見抜くなんて。
元犯罪行動心理学者だけあって、人を見抜く洞察力に優れている。
｢おお！毛利小五郎先生！｣
突然部屋に入ってきた部下を従えた小柄な中国系の老人。
彼がジョンハン･チェンさんか。
おじさんに駆け寄った彼はいきなりおじさんの両手を握ったかと思うと、
｢妻も私もあなたの大ファンでして！｣
カタコトの日本語でそう言い、メガネの奥の瞳を輝かせた。
｢フォト、1枚いいですか？｣
｢ああ、写真ね、OK、OK！｣
おじさん、結構有名なんだな。
海外にファンがいる探偵ってすごい気がする。
そんな2人を尻目に、レオンさんの秘書らしき女の人が申し訳なさそうにレオンさんに謝っていた。
｢急にいらしたものですから…｣
｢構わないよ｣
英語でそんな会話を交わすと、レオンさんはジョンハンさんに声をかけた。
｢これから金庫室を見学してもらおうかと｣
｢それはいい！私も一緒に行きたい！｣
と申し出たジョンハンさんは、おじさんの方を向いてグッと拳を握った。
｢ついでじゃ。『紺青の拳』もぜひ近くで見ていってもらいたい！｣
隣に座ってコーヒーを飲んでいた彼は顔を上げ、静かに微笑んだ。
レオンさんが案内をしてくれるそうで、エレベーターへと移動することになった。
ソファから立ち上がって向こうに行く彼の背中を睨むように凝視する。
あいつ、私が気づいてることわかってるよね？
知ってて何も言ってこないわけ？
彼の行動にやきもきしていると、クイッと誰かに袖を引かれた。
｢Aお姉さん、さっきからなんで新一お兄さんのこと怖い顔で見てるの？｣
『え？』
いつの間にか隣に来ていたアーサーくん。
伺うように私を見上げる目は、何かを探っているように見えた。
『そんなことないよ。怖い顔してた？』
｢うん、ここに皺寄ってた｣
自分の眉間を触って教えてくれる。
まずい。子どもを怖がらせてしまっただろうか。
『ごめんね、無意識だったかも』
何とか誤魔化そうと笑顔を向ける。
アーサーくんは納得のいかない表情で｢そっか…｣と呟いた。
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なっちー(プロフ) - 紺青の拳面白いですよね！更新頑張ってください！ (2020年4月24日 23時) (
レス) id: 93f1e472f5 (このIDを非表示/違反報告)
ルダー - 凄く面白いので更新楽しみに待っています！！頑張ってください！！ (2019年7月8日 13時) (レス) id: c846e65294 (このIDを非表示/違反報告)
奈美 - すごく面白いです！映画も見たのでなおさら…！更新楽しみにしてます！ (2019年5月17日 17時) (レス) id: 9c5f65b4d3 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 続きは更新されないんですか？ 凄く面白いので、ぜひ続きが読みたいです。 (2019年5月16日 23時) (レス) id: bd2c5a4b30 (このIDを非表示/違反報告)
れれれ(プロフ) - 続き楽しみにしています (2019年5月13日 1時) (レス) id: 6ae3655089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭 | 作成日時：2019年4月15日 21時
