紺青の拳【名探偵コナン】

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新一くん姿の快斗がニヤリと笑う。


キッドはあんたでしょーが！
今ここで叫んで言いふらしてやろうか！



至近距離にも関わらず、いつもと変わらずに口喧嘩を始める。

そばを通りがかる人達が物珍しそうに私達を見ていた。


今の姿が新一くんだから、新一くんと喧嘩しているみたいだ。

しかし、中身は完全に素が出ている。




｢……つーかなんだよその格好｣




快斗が私の身体をジロジロと見る。




『……何よ別に普通の水着でしょ？』




デパートで安く売っていたパンツタイプの水着だ。
露出するのがあまり好きではないので重宝している物だ。


快斗はフッ、笑うと、




｢……色気ねーな｣




と、バカにするように言い放った。


やっぱりビキニの方がいいだろ〜と、周りにいる綺麗な女の人たちを鼻の下を伸ばして見る快斗。


ワナワナと握った拳が震える。


……ほんとに、私の気も知らないで。



『……それはそれは、色気の欠片もなくて悪かったわね！』



バシンッ！と重い音が辺りに響く。

振りかぶった右手で思い切り快斗の頬を叩いてやった。



｢いってぇな！叩くことないだろ！？｣

『あんたが悪いんでしょ！？』



なんで私達はいつまでもこうなんだろうか。

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