聞きたくなかった ページ36
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キッチンに入って食洗機に
食器を並べてると
「大丈夫やろ」
フライドポテトを揚げながら
すばるが言った。
『え』
出禁のことは話してないし
えーっと、
『……何が？』
「さっきヤスのシフトの話したら
聞いてない！みたいな顔したやんけ。
やし、大丈夫や言うとんねん」
まるで何もかも
知ってるかのように言い放って
すばるに言われると
本当に大丈夫な気がするから不思議だ。
「あったまわっるいなぁ、ほんま」
『うっさい！』
ありがとう
心の中で言っとく。
.
出発まであと一週間
たっちょん先輩の言葉に押されるように
その日わたしは3号館に行く気満々だった。
しばらくっていつまでよ
しばらくって。
あと一週間でイギリス行くっつーの！
声はかけずに、そーっと
覗くくらいいいよね？
相変わらず何回来ても独特な
雰囲気の建物の中を進んでいく。
階段に足を掛けたところで
誰かが話す声が聞こえて
「なんでわたしじゃ駄目なんですか？
悪いとこあるなら直します！」
ん？
「前も言ったけど、
ずっと好きな子おんねん。」
先輩の声
上の踊り場で話してるようで、見えないのに
慌てて壁に背中を貼り付けて隠れた。
女の子のすすり泣く声が聞こえて
自分に言われたわけじゃないのに
胸の奥が苦しい。
漫画みたいな修羅場…
「それって……あの一緒に住んでるって
噂になってるイラストの子ですか」
思わず、口に手を当てた。
そんな噂、全然知らなかった。
前までのわたしだったら
期待したんだろうな
女の子と同じように先輩の言葉を待つ。
「…ちゃうよ。その子は何も関係ない」
うん、知ってる
知ってるけど
来んなって言われてたのに来たから
バチが当たったのかな
聞きたくなかった
なんか、もう泣くのとか通り越して
女の子がパタパタと去っていく
音が聞こえても、足から根っこが生えた
みたいにわたしは動けずにいた。
ヴーッ…ヴーッ…
電話だ…
ポケットから取り出して見ると
ディスプレイに表記された名前を見て
一瞬目を大きくする。
「A？」
階段を降りてくる足音がして
通話の声と、生の声が両方聞こえる。
『……はい』
「えっ」
わたしを見つけると
携帯を耳に当てたまま足を止めた。
『聞こえちゃいました』
あはって笑って見上げるけど
本当は、泣きたかった。
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ひまわり(プロフ) - さらんさん» ホーム画面に！？申し訳ないくらい嬉しいです！！！(笑)わざわざコメントありがとうございます〜！ハッピーエンド大好きなので、二人はどんな試練も乗り越えてくれるはずです♪安心してお楽しみ下さい(o^^o) (2015年10月3日 17時) (
レス) id: 0e83d11206 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 彰§さん» むっちゃ嬉しいコメントありがとうございます！純愛編でも、この場面が好き！って言ってもらえるようなキュンキュンをお届けできるように頑張りますねー！(o^^o) (2015年10月3日 17時) (レス) id: 0e83d11206 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - ほたちろさん» わたし自身、両想いの先書いてよおおぉ！って思っちゃうタイプなんですよ(笑)ありがとうございます照れます(￣▽￣)うまく書けるか分かりませんが、甘々な二人をお楽しみ下さい♪ (2015年10月3日 17時) (レス) id: 0e83d11206 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 椿 めいさん» わざわざコメントありがとうございます！楽しみのひとつにしていただけて嬉しいです〜(o^^o)少しずつの更新になりますが、これからも頑張りますね♪ (2015年10月3日 17時) (レス) id: 0e83d11206 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 山田まゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると更新頑張ろうって思えます(o^^o)純愛編もよろしくお願いしますね♪ (2015年10月3日 17時) (レス) id: 0e83d11206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり
| 作成日時：2015年9月10日 23時
