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パシッ
隆二「………なに？なんか虫付いてた？」
「いやなんか、どう？腕壊れそう？」
隆二「はい？笑」
胸まで海水に浸かる中、彼の腕も試しに殴ってみる。しかし彼は、岩田と違って笑顔で振り返った。
隆二「Aたまに意味わかんねーっ」
「へー、わかりやすいと思うよー私。よく素直って言われるし」
隆二「素直？そうなの？
どうかなー、拗ねてるのは直ぐに分かるけどね。
あとは大体笑ってるから、能天気だよね〜」
「能天気は隆二の方でしょ」
隆二「お、れ？！」
「そうだよ 何ビックリしてるの？」
能天気で天然でタラシの君よ。
私だって振り回されてばっかだと悔しいのよ。
「……あ、でも…能天気に見えてそうじゃない、かも？」
隆二「なになに、詳しく」
「意外に気にしてるよねって話」
隆二「……ああ、
うん、最近よく気にするようになった」
「隆二もよく拗ねるし。仕返し？子供っぽい」
隆二「分からせてやらなきゃなって思ってさぁ」
「誰に？」
隆二「A以外に誰がいるの」
「……なんの話？」
隆二「えっ？」
「ん？わかんないよ笑 なんの、話？」
私に何を分からせてくれるの？
ゆるく笑って首を傾げて見せたら、彼は一瞬固まって「ずるっ」と呟いて目を細めた。
隆二「…はー……、Aそうゆう奴ね。おっけおっけ」
「1人で納得しないでよ」
隆二「ダメだよA。俺がSだからお前はMで居てくれなきゃ」
「なーにそれ」
隆二「あーでも、そうゆう子征服するのもアリかも」
「……怖いなー………ちょっと、アブない匂いがするんだよなー……」
少しだけ上に行きたい気持ちを出すと、彼は途端に独特の空気を出して無理やりにでも一枚上手を行く。
そんな彼の望み通り、
まんまと征服されてしまいそうで、ちょっと怖い。
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2015年8月26日 19時
