青い糸4 (ページ13)

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剛典「Aが靡(なび)くか靡かないか、俺次第なところもあると思うしー」

こいつ。

俺が結構短気なこと知ってて容赦なく煽ってんのかな？

隆二「岩ちゃんさぁ……──Aの気持ちに気付いててそうゆうこと言ってるんだよな？」

剛典「Aの気持ちって？」

隆二「………」

剛典「……え、へへっ、あいつから何も言われてないのに察しろって事ですか？」

隆二「…そうだよ。」

剛典「ちょーナルシストじゃん、俺！アハハッ」

察してる風な事を散々言ったくせに、なおもシラを切る岩ちゃんに
一瞬で詰め寄ってTシャツの胸ぐらを掴んだ。

剛典「っ、待った待った！俺の言い分も聞いてくださいよ！」

胸ぐらを掴まれた岩ちゃんは、若干慌てた様子を見せて両手を挙げた。
俺も俺で、拳を振り上げるにはまだ決定的な何かが足らなかったから、とりあえず直ぐに我に返ってその手を離す。

隆二「こうゆう時ヘラヘラすんなよ、ウゼーから」

剛典「アツいですね～」

隆二「………」

剛典「……はあ…、」

キレ顔の俺に岩ちゃんの顔からもついに笑みが消える。

コンビニの前でタバコを吸っていたおっちゃんが、ギョっとした顔でこちらを見ていた。
そりゃそうだろう、いきなり胸ぐら掴んで離して……側から見たら相当忙しいやつだ。

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