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「私、自分の耳を疑ったよ」
広臣「え、俺今なんか言った?」
「いや 広臣くんじゃなくて」
広臣「良かった〜またブスとか口走ったかと思った」
今サラッと口走ったけどね。
「なんか、言うことは正反対だよね」
広臣「あ?」
「広臣くんと隆二」
広臣「……なにお前、やっぱ昨日あいつと何かあった?」
昨日、皆の元へ戻ったとき
私の顔は茹で上がったタコのように真っ赤だったらしい。
“人混みに火照ってしまった” などと大ボラを吹いたが、直人さんのニヤニヤした口が忘れられない。
隆二『みんなには この場所ナイショね』
また、内緒って。
あの広場を離れる時隆二は悪戯っぽくそう言った。
行きは繋がれていた手。
帰りは2つの間に、こぶし3つ分くらいの距離があった。
「隆二は、いつもああなんですか」
広臣「ああ って?」
「思わせぶりな、感じ?」
広臣「あー、そうだね あいつ誰にもあんな感じだから、勘違いする女は多いよ」
「やっぱり……」
そうか、じゃあ。
昨日のあの一連の流れは 誰にでもやる何気ないものか。
だとしたら、今市隆二という人間は相当罪な男じゃありませんか?
「………」
広臣「……勘違いしちゃった?」
「はい」
広臣「なんで敬語だよ笑」
「愛の伝道師広臣くん、教えてください」
広臣「は。」
「誰にも見せなくて良かった、とは
どうゆう意味なのでしょう」
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2015年7月26日 21時