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ガラッ
隆二「あれ何、元気そうじゃん」
ELLY「ちょっ 勝手に入っていいの?!」
健二郎「扉しめれば大丈夫やろ、検査したんか?」
重い雰囲気の中、賑やかな人たちがぞろぞろと入ってきて、下げていた頭をパッと上げる。
一番最初に入ってきた隆二は、直己さんに私が謝っている異様な光景を一瞬見ていたような気がしたが、そこに特に触れてくることはなかった。
「検査は一通り終わって、まだ結果待ちだけどなんかもう、顔色も良いし」
健二郎「せやなぁ、まあ大事に至らなくて良かったわ」
ほれ、喉乾いたやろ。と、健二郎さんがお茶の入ったペットボトルをくれて。乾きさえ忘れていた喉を潤す。
隆二「店とりあえず臣たちに任せてきたから」
バイク組の3人だけ来て、広臣くんと直人さんは店番をしているらしい。との事だった。
当事者の玲於がこの態度で、ここまでくると店を放ったらかしにして 他の人達にも迷惑をかけてしまった事が申し訳ない。
「こんな事になって、ごめんなさい」
隆二「ううん。」
「……隆二、手、どうしたの?」
ふと斜め下に視線を向ければ、傷だらけの右手。よく見たら顔や腕も擦り傷や切り傷があって痛々しかった。
隆二「 バイクで転けた 」
焦る様子や痛がる様子もなくあっけらかんと言う隆二。
目が点になってELLYと健二郎さんを見れば、彼らは苦笑いで。
「っ、早く手当てしてもらいなよ!」
隆二「えー大丈夫だよ」
「だめだよっ だって血出てるじゃん、ちょっと待ってて今先生呼んでくる」
隆二「大げさだって〜」
ELLY「俺呼んでくるよ。Aバタバタして疲れたでしょ、座ってて」
直己「手当てしてもらうなら受け付けしないとな。俺も行ってくる」
健二郎「俺ちょいトイレ行って来るわあ」
「えっ、あ…
……じゃあ隆二座って、」
隆二「おっけー」
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2015年7月26日 21時