♪39♪ ページ40
体育館のドアを開けると
すごい人、ほとんど女子ばっか。
あの4人って、そんなに人気者だったの？
この雰囲気にちょっと、戸惑った。
私が不安になったらダメだ！
貴「ゆうかちゃん、行こう」
ゆうかちゃんの手を引いて、ズンズン歩き出した。
貴「あそこ空いてる。1番前」
満席なのに、ぽっかり穴が開いてるみたいな空席
行ってみたら“予約席“って紙が貼ってある。
これ、章大の字だ(笑)
席に近付くと
『おぅ……』
貴「おわぁ、すばるくん？なんで？」
す「教え子の晴れ舞台やからな……にしても、お前、来るの遅すぎる」
そう言って、すばるくんは席を立った。
貴「あれっ？行っちゃうの？」
す「お前、俺おるとお前の席あれへんぞ」
ホントだ、席3つしかない……
す「俺は後ろで聴いとくわ」
って、行っちゃった。
すばるくん、私達が来るの待っててくれたんだ。ありがとう。
貴「ゆうかちゃん、どーぞ」
そこの席には、ゆうかちゃん宛の手紙が置いてあった。
私達が席のつくと、体育館の照明が落ちて
舞台のライトがついた。
章「どーもぉ、1ーFの安田 章大です。今日は来てくれてありがとぉ。楽しい思い出、作ってって下さいねぇー」
丸「1ーFの丸山 隆平です。僕の事、しっかり見といて下さいね」
錦「2ーBの錦戸 亮です。えぇ曲ばっかりやから、しっかり聴いとけよ」
うん？？
いま、先輩、私の方みて言ってくれましたか？
目が合った気がする。
と思ったら、すぐ後ろ向いちゃった。
恥ずかしいんだろうなぁ。
ふふっ、かわいいかも……
大「2ーBの大倉 忠義です。みんな、俺に惚れんとってぇな。では、いきますかぁ？」
大倉先輩のカウントで、LIVEは始まった。
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作者名：ちか
| 作成日時：2014年9月7日 14時
