♪33♪ ページ34
錦戸先輩の後を追って掲示板の前に来た。
金賞
でも、代表にはなれなかった
隣の先輩は、拳をギュッと握って動かない。
村「4位やったんや。
3位とは2点差や。
………戻んで」
錦・貴「はい」
裕「先生、さっきの見せてあげて」
裕子先輩も、目、真っ赤。
村「これ、見てみ」
錦「………ほれ、これ」
錦戸先輩から受け取った評価表。
そこには、こう書かれていた。
『ホルンのソロ、素晴らしかったです。
3人のバランスも良く、まとまっていました。
来年も期待しています』
貴「来年なんて、ないのに……」
そう。3人で演奏できるのは今年しかないのに
私がもっとうまくなってたら……
我慢してた、涙がポロポロ溢れてきて止まらない。
錦「お前のせいやない。来年頑張ろうや」
そう言うと、先輩は私の頭をポンポンとして、歩き始めた
評価表を読み終えたあいつは、一言
『来年なんて、ないのに……』
その声の方を向くと、涙ポロポロ流しながら泣いとった
どうしたら泣き止んでくれるん?
どうしていいかわからず、
俺はあいつの頭を撫でて
「学校、帰んで」
といって歩き出した
背中にあいつの気配を感じながら
村「今日はお疲れ!
3年生は最後のコンクールやったけど、初めて金賞もとれたし、よーやったと思ってる。
今日で引退するか、文化祭まで続けるか夏休み中に考えておくように。
今日ははよ片付けして、帰るように。
お疲れさん」
「「「「「お疲れ様てした」」」」」
片付けもほとんど終わった頃
横「三好〜、ちょっとえぇかー?」
あっ……
今日、色々あって忘れてた(笑)
裕「あ〜、もうちょっと待っててくれる?」
貴「先輩、私やっておくんで行って来て下さい」
裕「でも………」
貴「いいんですって。行ってあげて下さい」
横山先輩すごい顔してる
真っ赤っか〜〜
裕「Aちゃん、ごめんね。
じゃあ、荷物持ってくる」
貴「横山先輩、顔にでてますよ。真っ赤です」
横「………おう」
貴「先輩大丈夫です。落ち着いて、深呼吸です。自信持って下さい。
先輩、今すごくかっこいいですよ。だから、絶対に大丈夫です!」
横「あっ……ありがとう///」
裕「ごめんね、おまたせ」
貴「じゃあ、お疲れ様でした」
先輩達に手を振りながら私は2人の幸せを願った。
78人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちか | 作成日時:2014年9月7日 14時