地下世界の彷徨者 3

蜘蛛の巣 ページ10

帰る、と言っても私達は人間で
どこぞの骨のように瞬間移動は使えない。
無論、帰る方法は徒歩しかない。

私はSnowdin、FriskはRuinsまで。

…結構距離あるな。
Frisk、Ruinsまで保てるかな。

私の心配など余所にFriskは元の道を
スタスタと歩いていく。
私の方が遅いくらいだ。

前方をどんどん歩いていくFriskに
何とか追い付こうと走るが一向に追い付かない。
……あれ、なんか歩きにくい……？

ふと足元を見ると粘着質のあるネットのようなモノが
床の代わりになっていた。
これ…蜘蛛の巣か？

ハッとしてFriskに静止の声をかけると
異変を感じたのか、此方に駆け戻ってきた。
貴方の靴は何の素材で作られてるのさ？

地下世界で、蜘蛛といえば…
もう、あのMonsterしかいない。

「Ahuhu…ねぇ、聞いた？
人間2人がここを通るんですって。」

誰だそれ言った奴。
Flowey…Asの線は無いし、
RoyalGuardに見られてたとか？
……生放送したし、見られてなくはないか。

「しかも人間は蜘蛛が大嫌いなんですって。」

個人差あるから分からないけど…どうだろな。
ゲームとは逆走して戦闘が起きる訳だし、
割りと早めに会いそうだな…

「人間は蜘蛛を踏み潰すのが…
蜘蛛の足を引き千切るのが大好きなんですって。」

この情報を誰が彼女にやったのかは知らないが…
何だ？私達に恨みがあるのか？
……あっ、そういや人間にあったな。恨み事。

「それに人間は……



もの凄ーくケチなんですって！」


見物するかのように蜘蛛の巣に腰掛け、
此方を高い位置から見下ろしてくるのは
蜘蛛のMonster…Muffetだ。

……やれやれ。
帰りの道のりは長いらしいな？

鮮血と激昂→←お開き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す