1匹オオカミ skmz ページ46
mz.
〈井上！俺、焼きそばパンで！〉
〈俺は、ラーメンでいいよ！勿論奢りでな！笑〉
m：うん。買ってくるね…
俺には友だちがいない。
居るけどきっと、友だちだって思って貰えていない。
俺は元々友だちを作ることが苦手だった。
けれど、1人でいるのも弱虫な自分には嫌で、
吸い寄せられるかのように
クラスの一軍グループに入って
いつのまにかパシリになっていた。
今日も減っていく財布の中身に気分が沈む。
1人でも強くなれたらきっと楽になるだろうに。
そのきっかけなんて掴めずに、
今日も派手なグループの後ろについて歩く。
〈井上！カラオケ行こうぜ！奢りで！笑〉
m：うん。行こ行こ笑。
一度断ったことがあったけどそうしたら
金だけ取られて置いて行かれた。
それからは、どうせ取られるなら俺もって、
また自分で自分を苦しめるようになった。
いくらアルバイトしても無くなるお金。
俺はふとネットで見つけた仕事に
手を出すようになった。
自分の身体を売って高額な金銭を受け取る。
売 春行為だ。
いけないことだとわかっていても
今のポジションを保つためにはそれしかなかった。
今日もいつも通り早めに学校に行く。
俺は1度も1番乗りになったことがない。
今日も扉を開けると1番後ろの席の彼が
こちらを見つめてきた。
彼は、珍しく誰とも群れない子だった。
俺は彼に憧れていた。
きっと彼のように強くなれたら、
こんなことにはならなかったんだろうな…
携帯が音を立てた。
『今日の8時に〇〇ホテルで。』
初めての依頼だった。
『はい。よろしくお願いします。』
そう返すと、初めてだよね。楽しみだよ。
依頼主からそう返ってきた。
急に怖くなった。
けれど、こうするしかない。
今日は誰にも話さずにそのまま家に帰った。
依頼主に会う前に準備をして、
脱ぎやすい格好でそこまで向かった。
初めての依頼主は中年の男性だった。
ニヤニヤと笑って
俺にひたすらかわいいと言ってくる人だった。
俺は何がかわいいのかわからなかった。
けれど、１度で貰えた報酬は俺が正規のバイトで稼ぐ
1ヶ月分の給料だった。
なんだか、達成感があった。
それから俺は、彼らに身体を売ることで
得られる報酬に溺れていった。
そしてそれを正当化して調子に乗っていった。
誰にもバレていない。
勘違いしていた。
彼の視線には気づかないフリをした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 213人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおいろ(プロフ) - 朝顔さん» ２つリクエストありがとうございます。書かせていただきます。少々お待ちください！ (2022年6月20日 22時) (
レス) id: 749f8459e9 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - 恋歌*°?さん» リクエストありがとうございます！書かせていただきます。少々お待ちください！ (2022年6月20日 22時) (レス) id: 749f8459e9 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - プリンさん» 返信ありがとうございます！書かせていただきます！少々お待ちください。 (2022年6月13日 14時) (レス) @page45 id: 749f8459e9 (このIDを非表示/違反報告)
朝顔 - 2つリクエスト失礼します。sk×syで地方公演ホテルでskに寝込み襲われる話とmz×ytでmzは独占欲強め、ある日男性スタッフにytが告白されている所目撃し嫉妬して無茶苦茶に抱かれる話をお願いしたいです。 (2022年6月9日 21時) (レス) id: 8dff807e47 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - はい！yt受けです！よろしくお願いします。 (2022年5月31日 19時) (レス) id: e32a67663c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおいろ | 作成日時：2021年3月23日 21時
