８日目 瑞稀 ページ9
8月8日 井上瑞稀。
今日は部活だから病院行けないやっていう涼の言葉に大丈夫だよと返して院内学級に行く。
病院内には月曜から土曜日までやっている小さな学校のようなものがある。
児童によって進み具合も学年も違うし、うちは大きな大学病院のこともあって一緒に学習するのが難しいから自主学習の延長線みたいな感じ。
基本は1対1のマンツーマン授業だ。
井上：おはようございます。
松村：おはよう。
井上：あれ。松村先生。
ここの病院で勉強を教えるのは主に研修医とかが順番にやってる。
けれど若いけど腕がいいと評判で担当の患者を多く持ってる松村先生は院内学級の担当をすることはほとんどない。
井上：今日は先生が担当してくれるんですか？
松村：まぁ、、、瑞稀と話もしたかったし。
井上：、、、俺勉強しにきたんですけど。
松村：フフッ、わかってるよ。どこがわからない？
井上：これ、、、とか。
それからしばらく真面目に勉強した。
松村先生は意外と教え方が上手で驚く。
井上：ふぅ、、、
松村：疲れた？
井上：いや、ちょっと。
ずっと下向いてたからかクラクラする。
松村：よし。休憩しよう。
井上：でも…
松村：俺も話したいことあるから。
そう言って松村先生は俺を椅子から立たせると、隣にあるベッドに座らせる。
調子が悪くなる児童も多いから隣には大体ベッドが置いてある。
松村：はい。寝て。
井上：はい。
松村先生に足を持ち上げられてベッドに寝かされる。
お腹をゆっくりと叩かれていると張っていた気が逸れて段々とクラクラが増してくる。
松村：辛くなってきた？
その言葉にゆっくりと頷く。
普通の患者なら辛くならない方法を考えるのかもしれないが、俺の場合我慢して後で辛くなって倒れることが多いから自分が見てる内にって先生は考えてるみたい。
井上：ふ、ふぅ…は、ぁ…
松村：辛いな。
井上：ん、、、んぁ…
苦しくてゆっくりと呼吸をするしかできなくなる。
井上：松村先生…
松村：ん？
井上：苦しい…
そう言った途端、目から涙が溢れる感覚がある。
それを手で拭われたかと思えば、口元にストローが差し出される。
松村：脱水あるともっときついから飲んで。
井上：はい。
それを飲んで暫くすると眠気が襲う。
松村：後で慎太郎に薬持ってくように頼むからな。
先生の言葉を聞いて意識を手放した。
ーー
看護師は森本慎太郎くんです！
提案ありがとうございました！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「HiHiJets」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わーちゃん - 面白い (2022年3月9日 19時) (
レス) @page2 id: 3919d3be97 (このIDを非表示/違反報告)
IRA(プロフ) - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2021年11月23日 9時) (レス) @page20 id: ec14ef5c84 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すごく面白かったです。更新を楽しみにしています。 (2021年3月5日 20時) (レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
き〜 - 続きみたいです！ 更新楽しみにしてます！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: be0313a077 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - パセリまみれさん» 慎太郎くんにさせていただきました！いつもコメントありがとうございます！！ (2020年8月13日 15時) (レス) id: 7095de8d74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおいろ x他1人 | 作成日時：2020年7月22日 19時
