19日目 瑞稀 ページ24
8月19日 井上瑞稀。
唇が熱い。
ただ、怖くなくしてよって言っただけなのに。
唇が、ただ、熱い。
松村：瑞稀。おはよ。
井上：おはようございます。
いつもより上の空で挨拶をする俺に不思議そうな顔を向けてくる松村先生が向ける視線を出来るだけ
自然に避ける。
松村：昨日楽しかった？
井上：え、？
松村：お祭り。橋本と回れたんだろ？
井上：うん。
松村先生の言葉に頷くとふと視線を向けられる。
松村：瑞稀。真剣に話したいことがある。
井上：え、？
松村：けど、朝ごはん食べながらでいいよ。
その言葉になんだか混乱した。
どうしたいのかわからない。
真剣なのか、ラフに話したいのか。
けど、松村先生なりに気を遣って
真剣な話をしてくれようとしているのはわかった。
隣に小さな丸イスを出してこちらをチラチラと
伺ってくる松村先生の方を向くと決まり悪そうに
頭を何度か掻いた。
松村：あのさ、瑞稀。
井上：ん？
松村：これ、、、ゴミ箱に捨ててあったんだけど。
そう言って出してきたのは
昨日俺がビリビリに破いた書類。
なんとなくその話かなって思ったけど、
やっぱりその話だったか。
井上：うん。ごめんなさい。
松村：瑞稀がやったんだな？
井上：え、？
松村：これ、瑞稀がやったやつで間違い無いな？
井上：うん、、、
いきなりの剣幕に驚いて少し俯いて
やっとの思いで頷くと
頭をくしゃくしゃと撫でられた。
松村：一緒に頑張ろうな。
そう言った松村先生の目には涙が浮かんでいて
きっと彼自身も僕のこの決断に納得していなかった
ことをなんとなく察した。
井上：俺、涼が守ってくれるって言ったから。
松村：そっか、、、
橋本に、感謝しなくちゃな。
って、
井上：涼だけじゃないよ。
松村：え？
井上：松村先生がいるから、この決断ができたんだ。
松村：そっか、、、
井上：うん。いつもありがとう。涼が来たから用無しだとか言ってたみたいだけど、これからもいてくれないと困る。
松村：なんだよそれ、、
井上：慎太郎くんが言ってたもん。
松村：アイツ…
井上：疲れた時はここに遊びに来てね。
後ろを向きながら余計疲れるわなんて呟く彼に
後ろから抱きついた。
松村：危ねぇな！！
井上：今日は涼が来ないから暇だったら来てね。
松村：ったくいつまでも子どもだな。
子どもなのは先生の前でだけだよ。
なんてね、
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わーちゃん - 面白い (2022年3月9日 19時) (
レス) @page2 id: 3919d3be97 (このIDを非表示/違反報告)
IRA(プロフ) - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2021年11月23日 9時) (レス) @page20 id: ec14ef5c84 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すごく面白かったです。更新を楽しみにしています。 (2021年3月5日 20時) (レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
き〜 - 続きみたいです！ 更新楽しみにしてます！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: be0313a077 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - パセリまみれさん» 慎太郎くんにさせていただきました！いつもコメントありがとうございます！！ (2020年8月13日 15時) (レス) id: 7095de8d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおいろ x他1人 | 作成日時：2020年7月22日 19時
