−涼 ページ22
つづき。
井上：じゃあ、チョコバナナ食べたい、！
そんな事を言う瑞稀にいつまでも泣いてなんかいられないから、涙を拭って車イスを握った。
橋本：チョコバナナ、どこ？
井上：結構端だ、、、
院内祭りの地図を手に目を輝かせながら指差す。
橋本：いいよ。行こ。
井上：うん！
そう言いながら振り向いた瑞稀は前よりも輝いていた。
病室の扉を開けるとさっきよりも活気づいていた。
みんな、親や友達とお祭りを楽しんでいる。
きっと俺が行かなかったら瑞稀は1人だったんだろうなって考えたら、悩んだけど来てよかった。
看護師：あれ？瑞稀くん、彼氏と一緒？
井上：え、、と、
看護師：フフッ、瑞稀くんのことよろしくお願いします。
井上：そんなんじゃないから、！
看護師：よかったじゃない。
井上：うん、
今日、お祭りに行って感じたのは瑞稀は結構病院の人たちに愛されてるってこと。
みんな、瑞稀の車イスを押す俺にお辞儀をしてありがとうって言ってくれる。
なんだ。
瑞稀、心配しなくていいぞ。
瑞稀はみんなに愛されてるから。
もちろん俺にもね。
橋本：あ、
井上：ん？
チョコバナナを買って食べてる瑞稀の車イスを押して進んでいくと誰かと目が合う。
井上：あ、慎太郎くん！
森本：あ！瑞稀じゃん！寄ってってよ！
橋本：ここは？
森本：ほら、浴衣レンタルってやつ？入院している子どもたちは中々着れないからって北斗が。
そう言われて見ると松村先生が1人真剣そうに浴衣をディスプレイしてた。
森本：ついさっきまで大賑わいだったんだけどさ、今一旦落ち着いたんだよね。
松村：マジックショーが始まったからだろ。瑞稀はそういうの興味ないのか？
井上：うん。俺は、涼とひっそりお祭りまわる方が好き。
松村：そうか。
そういうと、松村先生は１つの浴衣を手に取った。
松村：瑞稀。着ていけよ。
井上：え、
あまりの提案に一瞬胸がキュッとなった。
瑞稀が、、、浴衣。
井上：いいや。
でも瑞稀はその提案を断った。
まぁ、そうだろうな。
松村：フフッ、いいのか？橋本は死にそうな顔してるけど。
井上：え、？
橋本：いやっ！いいんです！いいんです！瑞稀の好きで、、、
ったく、冷や汗かくな、、、
井上：涼。
橋本：ん？
井上：涼が松村先生の補助してくれるなら着てもいいよ。
どうやら、まだ自由に身体を動かさなくて1人で着れないのが申し訳ないと思ってたみたい。
松村：できたよ。
橋本：っ、かわいい。
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わーちゃん - 面白い (2022年3月9日 19時) (
レス) @page2 id: 3919d3be97 (このIDを非表示/違反報告)
IRA(プロフ) - 面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2021年11月23日 9時) (レス) @page20 id: ec14ef5c84 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すごく面白かったです。更新を楽しみにしています。 (2021年3月5日 20時) (レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
き〜 - 続きみたいです！ 更新楽しみにしてます！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: be0313a077 (このIDを非表示/違反報告)
あおいろ(プロフ) - パセリまみれさん» 慎太郎くんにさせていただきました！いつもコメントありがとうございます！！ (2020年8月13日 15時) (レス) id: 7095de8d74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおいろ x他1人 | 作成日時：2020年7月22日 19時
