＊３＊ ページ39
くんくん。
何かメッチャええ匂いする…。
「……ん、」
ゆっくりと目を覚ますと、テーブルの上には皿に盛られた料理が並んどった。
「……えっ！？」
まさかバルが作ったんか…！？
「チパー。俺、ご飯多めにな！」
「はーい」
「……はあ！？チパ？？」
「あ、ユウくんおはよ。良く寝とったねぇ」
目の前には紛れもなく合宿に出掛けた筈のチパが居った。
「ちょ…、お前何で居るん？合宿は？」
「実は…二人が心配で帰らせてもろたんよ…」
眉を八の字にして言うチパ。
「俺等の事は気にせんでええのに…。これじゃ練習出来へんやろ？」
「…ううん。練習に身が入らんくて逆に邪魔になってもうててんよ…。だから練習には通うって事になってん」
「それでええんか？」
「メンバーもそれで納得してくれたから」
「そっか」
「おん」
「なあ早よ飯にしようや！」
「そやね！ユウくんご飯はどの位？」
「ああ、普通でええよ」
「はーい」
優しくて兄弟想いな性格のチパ。
自分の事を犠牲にして家族に尽くしてしまいそうなお前を見ると心配になるわ。
だから俺とバルで護っていかなアカンな。
「なぁユウくん！ユウくん！」
「ん？」
「今日は川の字になって皆で寝ようや！」
「どしたん突然」
「んー、二人の事考えとったら恋しくなってん」
「何やそれ(笑)」
「…あかん？」
「アカン訳無いやんなあ！せやろ？ユウ！」
「おん」
「やったー♪」
「チパは次男やから真ん中やで」
「ええよぉ」
こんな弟達、可愛いやろ？(笑)
＊end＊
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作者名：あおねこ | 作成日時：2016年6月15日 1時
