スノスト 病気怪我 短編から〜 11

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side岩本


『おはよぉ…ｸｧ、、っ』



眠い目を擦って挨拶した俺のおはよう



目『はぁっ！？ちょっと何してんすか！！』


…に返ってきたのは爽やかな朝に似つかわしくない怒り声。



おい。おはようにはおはようって返すもんだろうが。




目『絶対安静！移動は車椅子かおんぶって約束！』


『…だって、翔太起こしたくなかったし、』




まぁまぁ体重のある俺をひょいと背中に乗せながら


俺は今日も目黒に朝から怒られている。





隣で気持ちよさそーに寝てたんだもん翔太。


目黒呼んだら起きちゃうかもだしさぁ。




目『だってじゃない！ったく自分のことになるとなんで…』



なんて俺の主張はフル無視で

ずっとなんか言ってる。




…まぁいいや。





今日で3日目。


目黒と翔太に世話かけて3日




この3日間で分かったことがあってそれは


翔太より目黒の方が意外にめんどいってこと。




まぁ俺を考えてくれての面倒さではあるから


めんどいとか間違ってるけど、

とにかくめんどくさい。





何するにも目黒のおんぶ


家の中で車椅子は不便だから仕方ないけど



こうして俺が勝手に歩いたらめっちゃ怒るし


っての分かってるくせにやっちゃう俺も俺だけどさ。






渡『ん〜…朝からなにぃ、、どしたのぉ…』




ほらぁ、起きちゃったじゃん！




目『おはよう翔太くん。岩本くんがまた…』


渡『もー…ひかる安静にしてなきゃでしょー…』



目黒に事の一部始終を聞いた翔太だったけど


寝起きポワポワ、なんならまだ半分寝てる勢いなもんで



『はーい。ごめんなさい。』



ぷんぷん怒る目黒とは対照的に


ふふふなんて笑って俺の頭撫でてくんの。




目『もー。翔太くん甘すぎ。』




過保護が加速し続ける目黒がキッチンに消えて


俺の隣には船を漕ぐ寝起きの5歳児くん。





『ね、しょーた。今日ちょっとトレーニングしたいんだけどさ。』



渡『だめ。』



『上半身だけだよ。』



渡『それでもだめ。』




寝起き相手ならいけると思った俺の考えが甘かったらしい


いいよ、の3文字を貰えず俺は




『…翔太のケチ。』



精一杯の反論とともにそっと翔太を睨む。






『ケチで結構。怒るよ。俺まだ怒ってるからね。』


『…ごめんなさい。』




そんな俺を一瞥してリモコンに手を伸ばす翔太







やっぱり暫くは大人しくします。



過保護な2人に俺は心の中でそう誓った。



fin.

EP.32 リク-ラウール 熱→←．

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