スノスト 病気怪我 短編から〜 11

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順調に、とは言えないけど


何回か休憩を挟ませてもらいながらもなんとか全カット撮り終えて




控室に戻って来た頃にはもう、


北斗はへろへろ、というよりぐったり動けない様子





ジ『ほくちゃーん、よく頑張ったね、』



松『…ってぇ、腹、いてぇ、…きもち、わりぃ、…はきそ、…むり、っ、』





腹痛い、気持ち悪い



俺らが何言ってもさっきからずーっとこの繰り返しで


見かねたマネージャーが病院に連れてくことになった。




多分胃腸炎あたりだろう、という話にはなって、


で、動けるタイミングでジェシーに抱えてもらおうかって

俺たちは北斗の様子を伺ってんだけど




なかなか、いいタイミングがこねぇ。




『北斗、動けそ？』


松『…っむり、っ、はく、っ』




口元に袋当ててふぅふぅ言ってる北斗の額からは


大粒の脂汗が滲み出ていて、



なんか見てるこっちも具合悪くなってくんのよ。






ジ『じゅりぃ、マネがいつでも行けるってさ、』



『んー、もう行くしかねぇか、』


『北斗、ちょっと我慢な。吐きそうだったら吐いていいから。』





ジェシーがスマホを尻ポケットにしまったのを見届けてから

俺は横たわる北斗の脇に手を入れて



いくよ、せーのっ、


なるだけ刺激にならないようにそっと身体を起こす。





松『っ、ぅ、』


『いいよいいよ、だいじょぶだから、』




しんどそうに波打つ北斗の背中をさすって


少し落ち着いたところでジェシーの背中に乗せて




ジ『ほくちゃん吐きそうだったら言ってね。』




早足で歩くジェシーと

荷物持って北斗の背中に手を伸ばす俺




すみませんすみませんって言いながら


マネの車に急いだ。

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