15羽:同情_Sideさとし ページ17
「なんか…その…同情しちゃう」
お母さんは俺とブラックの方を見て頬に手を当て首を振りながらそう言った。なんでお母さんが少し残念がっているのを不思議に思い俺は首を傾げる。お母さんとブラックは何を話してたのかな?謎に包まれた二人の会話を想像するも友人と母親の会話と同じものしか考えつかず考える事を放棄すれば体が冷えたのか小さくクシャミをする。するとブラックが俺の頭をタオルでわしゃわしゃと拭きながら
「オレちゃんはゆっくり派なので大丈夫ですよ。」
とまた意味の分からない事をお母さんに言った。着いて行けぬ話に「何の話してたの?」と聞くと二人とも声を合わせて「内緒(です)」と返した。くそ〜、めっちゃ気になる!
気になるのはさておき、今は取り敢えずお母さんにブラックが家に居る事情を説明しなきゃだよね!
「お母さん、ブラックは俺の事を助けてくれた恩人なんだ!…人じゃないけど」
恐らく知らないであろう其の情報をお母さんへと報告すると「人じゃ、ない…?」と少し顔をヒクつかせながら言った。あれ、もしかしてブラック…自分が悪魔だって言わなかったの!!?「いや、なんでもない!」と焦りながらに言うと
「疲れてるのかもしれないですね、もう休んでは?」
と今まで少し静かにしていたブラックが俺に提案をする。俺は頷こうとしたけど、昼の出来事が脳裏を過り「寝れそうに無いから未だ起きてるよ」と苦笑しながら答えた。あんまり心配は掛けたくないから眠れない、なんて少し子供らしい言葉でどうにか紡いだにも関わらずブラックは「そうですね、今日はお母様と一緒に寝てください。」とタオルで俺の髪を拭いていた手を止め少し優しい声で言った。俺は小さく頷くとお母さんが
「今日は遅いからブラックさんも是非泊まっていってください。」
とブラックに提案した。ブラックはお母さんの提案に「オレちゃん、家で動画の編集をしなければならないので帰ります」とこれ以上誘われないように少し柔らかめに断って魔界に帰った。
その夜はお母さんと一緒に寝て、長い一日を終わらせたのだった。
「Episode2:対談…Continued.」
16羽:違和_Sideひめ→←14羽:戦略_Sideブラック
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庭主ゆゆし(プロフ) - 冬夢さん» コメントありがとうございます!ブラさといいですよね…!此方こそありがとうございます! (2021年7月17日 20時) (レス) id: 7ceaf3da22 (このIDを非表示/違反報告)
冬夢 - 初コメ失礼します!めっっっっっちゃ好きです!応援してます!!ブラさとに飢えていたんでとても助かりました!!!!!ありがとうございます!! (2021年7月13日 23時) (レス) id: 11006f1e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:庭主ゆゆし@フェンリルΩ | 作成日時:2021年6月16日 13時