９羽：結末＿Ｓｉｄｅさとし ページ11
「悪い人ですねぇ、オレちゃんのさとしくんに手を出すなんて。」
『んんっふ！(ﾌﾞﾗｯｸ！)』
諦めかけた時、少しだけ傷を負ったブラックが車内のおじさんの隣に現れ、俺の方にこんにちわ、と言わんばかりの笑顔で手を振る。
するとおじさんは俺を抱き締めていた手を緩めると「なんだテメェ…！！」とブラックに殴り掛かる。その瞬間、ブラックがこう囁いたのを俺は聞き逃さなかった。
「俺のさとしに汚い手で触るんじゃねェ」
ブラックがそう呟いた瞬間、おじさんはブラックホールへと落ちて行った。勿論、俺とブラックも一緒にだ。ブラックはかなり怒って居る様子でおじさんの方を見ると、ゆっくり口を開きながらこう述べた。
「実は、ちゃんと生放送してたんですよ…貴方達の誘拐。カメラちゃん、さとしくん…危険な目に合わせてしまってすみませんでした。…さて、どうやって落とし前付けて頂きましょうか」
珍しく冷静さを欠いている様な彼にぱち、と目を瞬かせてはす、と小さく挙手をする。するとブラックは「…どうぞ、さとしくん」と此方を指名する。俺は少しばかり震える体を抑えながら、『警察に連れて行ったらいいんじゃないかな…？』と述べる。ブラックは俺が震えているのを見ると俺の手を握り、小さく「大丈夫ですよ。でも…それだけで良いんです？」と微笑みながら首を傾げる。確かに怖かったし気持ち悪かったけど、ブラックが助けてくれたし…『うん大丈夫！それに、ブラックが助けてくれたし！』と此方も微笑んで返す。ブラックは俺の言葉を聞くとお人好しですね、と苦笑すると場所が警察の前へと変わる。さっき俺を誘拐した男達はブラックとカメラちゃんの動画によって有罪判決、そして引き渡され刑務所行きとなったらしい。
帰り道、俺はブラックの手を放す事なく帰った。
家に帰り、部屋についた。今日はお母さんもお父さんも遅い日だ。
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庭主ゆゆし(プロフ) - 冬夢さん» コメントありがとうございます！ブラさといいですよね…！此方こそありがとうございます！ (2021年7月17日 20時) (
レス) id: 7ceaf3da22 (このIDを非表示/違反報告)
冬夢 - 初コメ失礼します！めっっっっっちゃ好きです！応援してます！！ブラさとに飢えていたんでとても助かりました！！！！！ありがとうございます！！ (2021年7月13日 23時) (レス) id: 11006f1e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：庭主ゆゆし＠ﾌｪﾝﾘﾙΩ | 作成日時：2021年6月16日 13時
