残桜に想いを馳せて【キミとセカイを探して。】【CS】 (ページ4)

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そもそも、美都は1人でいることが苦ではなかった。ペットの世話に動植物の観察、趣味の押し花作り、箏のお稽古に勉強。1人だが毎日が充実していて、それなりに楽しく過ごしていた。

そんな中、いつも通っていた公園で、普段は見かけない女の子たちが遊ぶでいる様子を見かける。彼女たちに誘われるままに一緒に遊び、お喋りをし、初めて友達ができた。友達と一緒にいる楽しさを知った。

しかし、1人の中学受験によって、仲良しの3人はバラバラになってしまう。中学受験をしなかった2人とは会おうと思えばいくらでも会えたが、中学受験をした子を仲間はずれにしてしまっているようで、次第に疎遠になった。

さて、中学生になって最初の内は美都にも人並みに友達ができた。しかし、中学での友達は、今までの3人とは全く違うものだった。女子数名で固まり、クラスの誰それがかっこいい、いちいち注意してくる生活指導の教師がウザい、影で悪口を言ってたアイツがマジムカつく、そんな一ミリも共感できない話を繰り返す毎日。そして美都はそれらにただ相槌を打つだけだった。だんだんと誰かと一緒にいることが苦痛になってゆく。

友達とは一緒にいて心が踊るような、世界が色鮮やかになるような、そんな存在ではなかったか。今の友達より、3人でいた昔の方がずっと楽しかった。しかし、あの子たちとは昔のように一緒に過ごすことができない。ならば

美都は楽しかった記憶だけを持って、1人でいることを選んだ。そこからの行動は早かった。女子グループから静かにフェードアウトした。輪を抜けたからといって、いじめられたり無視されることはなかった。元々お互いいてもいなくても変わらない存在だったから。それ以来、中学でも、卒業後バルバラ女学院に入学してからも、それらしき友達は作っていない。

○関係

欲しい関係
↳親友、恋人、犬猿、友人etc…

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