【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる7 (ページ1)

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EPISODE2-30 終曲サバナクロー！ページ1

ゆっくりと瞼を開ける。辺りは暗く、柔らかい感触が背中に感じる。

「あっ、A！目が覚めたんだゾ？」
「……グリム？ここはどこ……？」

痛む頭を押さえながら起き上がる。
頭に包帯が巻かれているのか、柔らかい質感があった。

「後半試合が始まってすぐ、グリムがぶん投げたディスクが頭に直撃して気絶したの。覚えてない？」
「あー、そういえばそうだったわね……」

エースの言葉で思い出したわ、あの最高に痛いヤツ。

「超ロングシュートをキメてやろうと思ったんだけどな～」
「初心者が無茶な真似するからだ」
「とにかく目を覚ましてよかった。全然目を覚まさなかったから打ち所が悪かったんじゃないかと心配してたんだ」
「てなわけでお前が寝てる間に閉会式もとっくに終わって、もう会場の撤収作業始まっちゃってるよ」
「そんなに寝ていたのね……心配かけたわね」
「別にいいって。元はと言えばグリムのせいだしね」

それもあるけど、あの魔法を使った時に血を流したのも原因がある。
今もちょっとくらくらするし、貧血になってるかも。

「ところで、どの寮が優勝したの？」
「優勝はディアソムニア寮だ」

私の問いに答えてくれたのは、すっっっごくボロボロになったレオナ先輩。
その隣には同じくらいボロボロにされたラギー先輩もいた。

「あーあ。結局、手も足も出なかったッスねぇ。他の寮のヤツラにもボコボコにされるし今年の大会は散々ッス」
「レオナ先輩、ラギー先輩！目が覚めたんスか」
「チッ……この俺が昼寝以外で保健室のベッドを使うハメになるなんてな」
「ディアソムニア寮生は1人もここに担ぎ込まれてないとこがまた、腹立つッスねぇ」

心底忌々しそうに呟くラギー先輩。
あの顔を見る限りじゃ、本当みたいね。