Interlude�� ページ50
――ポタポタッとブロットが溜まる音を聴いた。
「またブロットが溜まった……」
部屋に戻ると、グリムは相変わらず豪快に寝ていた。
起こさないようにドアを閉めた後、日記を確認すべく手を伸ばす。
日記は開く同時に白紙のページに文字が浮かびあがる。
『こんにちは、日記さん。
あれから数日経って、ようやく百獣の王を見つけてお話ができたわ。
彼はこのサバンナの王の弟なんだけど、最近お兄さんの子どもが産まれたみたいです。
その子が産まれてしまったせいで、百獣の王の王位継承権は第二位から第三位になってしまって、永遠に王になれないと零してたわ。
だから私、つい言ってしまったの。
「他のライオンにはないカリスマ性があるのだから、王にならなくてもいいじゃない」って。
そしたら彼、本気で怒ってしまったわ。
「俺は絶対に王になる。諦めてたまるものか！」と怒鳴ったの。すぐに謝ったのだけど、百獣の王はそのまま私の前から去ってしまいました。
きっと、彼の耳には「お前は永遠に王になれないのだから諦めろ」って聞こえたのよね。
でも……私は本当にそう思ったの。
たとえ王になれなくても、彼には彼のいいところがある。
それを生かせればいいと思っていたのに……次会った時、ちゃんと謝りたいです。
追記
最近、彼が私を襲ったハイエナたちとこっそり会ってるみたいです。
変なことしないといいのだけれど……』
日記はそこで終わっていた。
些細な口喧嘩すら、月虹の魔女はとても気にしていて、ちゃんと謝りたいという気持ちが伝わっていた。
だけど……それは永遠に叶わない。
あの話が本当なら、彼女は百獣の王と喧嘩別れしたまま、二度と会えなくなった。
そう思うと自分のことではないのに、ひどく胸が痛んだ。
(そうよね……悲しいに決まっている)
――たとえ王になれなくても、月虹の魔女にとって百獣の王は確かに“王”だったのだから。
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ブロッサム(プロフ) - かしこまりました！ご報告ありがとうございます！ (2020年12月17日 20時) (
レス) id: d825f142fb (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - もし見落としなどありましたら申し訳ありません。特にメイデーア要素について記載していなければ、検討の程よろしくお願いいたします。しつこい連投失礼しました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - 連投失礼します。今の状態ですと、そんな気は無くてもメイデーアを知っている人にとってはパクリのように感じてしまう方も居ると思います。一応こちらの方でも全章注意書きを確認させて頂きましたが、見当たらなかったので今回投稿させて頂きました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - はじめまして、この章までですが読ませていただきました。私もメイデーア転生物語を読んでいます。コメントに『メイデーア要素が入ってますよね』という問に『そう』と答えていますが、良ければ注意書きに『メイデーア要素あり』といったことを書いて頂けると幸いです。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - そうなんですよ！知ってる人にはわかるものなんですね！ (2020年12月11日 18時) (レス) id: be455224a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2020年11月19日 1時
