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「ですが、今回はご協力いただけないんでしたよね。残念ですが、この話はなかったことに」
「ちょっと待った〜〜〜〜!やる!やるんだゾ!」
がっかりと肩を落としながら席を立つ学園長を、グリムが慌てて止めた。
「おや?やるんですか?」
「大会に出してくれるんなら話は別だ!!なっ、A!」
「……まぁ、頼まれたからにはそれなりにやるわよ」
私自身は大会などどうでもいいが、せっかくグリムをやる気を出したのだ。
わざわざ水を差す真似はしない。
「でも、まてよ。選手は7人必要なんだろ?ソイツらはどうするんだゾ?」
「そこはホラ。学園長がマジカルなミラクルで何とかあと5人の選手を補填してあげます」
「マジカルなミラクル、ね……」
曖昧に濁されたが、ドワーフ鉱山みたいに忘れないようにしてほしいわ。
「よっしゃ〜!約束なんだゾ!A、早速聞き込みだ!」
「2人とも、頼みましたよ」
「ええ、なんとかやりますけど……グリム!その前に用意するものがあるから、まだ行かないで!」
慌ててグリムに声をかけてストップをかけていると、学園長がふと1トーン声を落とした。
「……Aさん、あなたに聞きたいことがあるのです」
「聞きたいこと?」
「先日、ローズハートくんの件であなたは『
「……実は、月虹の魔女の遺産である日記に魔法の呪文が書かれていたんです。文字は私の出身国の文字で書かれていましたが」
「なるほど……」
学園長は私の話を聞いて黙り込むと、じっと金色の瞳を向ける。
素顔がちゃんと見えないせいで、なんとなく変な緊張感が湧き起こる。
「……あの後、私も月虹の魔女について調べましたが、彼女にはユニーク魔法を持っていました」
「ユニーク魔法を?じゃあ、『
「正確には、ユニーク魔法のひとつです」
「ひとつ……?」
「ええ、なんせ彼女は現代の魔法士ではありえない、複数の呪文と効果を持つユニーク魔法を完成させた魔法士なんです。
そのユニーク魔法の名は――『
学園長が語る真実に、私はごくりと息を呑んだ。
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ブロッサム(プロフ) - かしこまりました!ご報告ありがとうございます! (2020年12月17日 20時) (レス) id: d825f142fb (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - もし見落としなどありましたら申し訳ありません。特にメイデーア要素について記載していなければ、検討の程よろしくお願いいたします。しつこい連投失礼しました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - 連投失礼します。今の状態ですと、そんな気は無くてもメイデーアを知っている人にとってはパクリのように感じてしまう方も居ると思います。一応こちらの方でも全章注意書きを確認させて頂きましたが、見当たらなかったので今回投稿させて頂きました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - はじめまして、この章までですが読ませていただきました。私もメイデーア転生物語を読んでいます。コメントに『メイデーア要素が入ってますよね』という問に『そう』と答えていますが、良ければ注意書きに『メイデーア要素あり』といったことを書いて頂けると幸いです。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - そうなんですよ!知ってる人にはわかるものなんですね! (2020年12月11日 18時) (レス) id: be455224a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2020年11月19日 1時