＊ ページ19
最初に口火を切ったのは、ヴィルだった。
「才能ある者を排除する。それってアンコンシャスバイアス……無意識の偏見ってものじゃない？アタシ、そういうの嫌い」
「ボクもヴィル先輩の意見に賛同します。それに一魔法士としても、戦う前から匙を投げるような真似はしたくありません」
ヴィルの次にリドルが言うと、レオナの笑みが深くなった。
「あのお高くとまったスカし野郎の悔しがる顔が世界中に放映される。想像するだけで鼻歌が歌いたくなるじゃねぇか。なァ？」
「ふふ。それは視聴率が取れそうな画ですね」
「うんうん。仲間はずれはよくねーよな」
「えっ、何この流れ？殿堂入りでいいって思ってるの、僕だけ？」
アズールもカリムも賛同する中、イデアだけは周囲の反応に戸惑う。
しかし、こういう場合は多数決――数が多いほうが有利だ。
「ってわけで、センセー。マレウスの殿堂入りの話はナシだ」
「やれやれ……わかりました。しかし、今年も同じような状況になるなら来年こそ彼を殿堂入りにしますからね」
「好きにしろ」
こうなることをわかっていたクロウリーは肩を竦めた。
「では本日の議題はこれで終了です。みなさん、各種書類の提出をお忘れなく。僕としては忘れていただいても構いませんけどね……フフフ」
意味深な笑みを浮かべるアーズルの横で、ふとヴィルは言った。
「ところで、今日の寮長会議……またマレウスだけ呼び忘れてない？」
「「「あっ！」」」
その指摘に、全員が声を上げた。
学園内の階段付近で、ハーツラビュル寮生2人が歩きながら談笑していた。
「そろそろマジカルシフト大会の選手選抜の時期だな」
「何か寮長にアピールする魔法考えてる？」
「あたりまえだろ？こないだクルーウェル先生に診せたら好感触だったんだ。寮長に披露するの楽しみ……ってうわああぁっ！？」
突然、友人が階段から飛び降り、派手な音を立てながら転がっていった。
それを見て、ぎょっと目を見開いた。
「お、おい！どうしたんだよ急に階段から飛び降りたりして！」
「足がっ……いてぇ……ッ！」
「えぇっ！？とにかく保健室に行くぞ！」
痛がる友人に肩を借りながら立ち去る寮生。
「……シシシッ♪」
その様子を、1人の少年が不敵な笑みを浮かべながら見ていた。
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ブロッサム(プロフ) - かしこまりました！ご報告ありがとうございます！ (2020年12月17日 20時) (
レス) id: d825f142fb (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - もし見落としなどありましたら申し訳ありません。特にメイデーア要素について記載していなければ、検討の程よろしくお願いいたします。しつこい連投失礼しました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - 連投失礼します。今の状態ですと、そんな気は無くてもメイデーアを知っている人にとってはパクリのように感じてしまう方も居ると思います。一応こちらの方でも全章注意書きを確認させて頂きましたが、見当たらなかったので今回投稿させて頂きました。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
月葉(プロフ) - はじめまして、この章までですが読ませていただきました。私もメイデーア転生物語を読んでいます。コメントに『メイデーア要素が入ってますよね』という問に『そう』と答えていますが、良ければ注意書きに『メイデーア要素あり』といったことを書いて頂けると幸いです。 (2020年12月17日 19時) (レス) id: cb75c43f0e (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - そうなんですよ！知ってる人にはわかるものなんですね！ (2020年12月11日 18時) (レス) id: be455224a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2020年11月19日 1時
