【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる35 (ページ26)

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EPISODE7-107 戦略コンフィデンス！ページ26

No side

マレウスを何らかの方法で説得し、領域を解除させ、囚われている人々を自ら解放させる。
言葉にするのは簡単だが、実現はかなり難しい。

「だってサーバーを物理的に破壊すれば、中に保存されているデータも破損してしまうわけでしょ。領域の外から『マレウスさん！おばあさまが泣いてるよ！』って呼びかけたりしてみる？昔の刑事ドラマみたいに」
「……とりあえず、マレフィシア女王陛下には進言してみるが……」
「肉親が説得したくらいで穏便にオーバーブロット状態が収まるなら、『S.T.Y.X.』もおんなに苦労してないわよねぇ」

オルトの原始的な説得方法を聞いて、所長は苦笑し、主任はぐうの音も出ない正論を言う。

「もしかしなくても……結構詰んでない？」
「あらあら、オルくん。今さっき自分で言ったこともう忘れたの？」
「えっ？そ、それって……『マレウスさんを何らかの方法で説得し、領域を解除させ、囚われている人々を自ら解放させる』って言ったやつ？」
「ピンポーン！」
「でも、母さんも言ってたじゃない。肉親が説得したくらいで穏便に収まるくらいなら苦労しないって……」

矛盾した物言いをした母に苦言を呈すると、主任は相変わらず明るい声で言った。

「可能性が僅かでもあるなら、やってみる価値はあるわ。それから……ママ、別のアプローチについても考えてあるの」
「別のアプローチ？」
「オルくん。これ、なーんだ？」
「ん？この映像は……兄さん！？」

主任が見せたのは、楽しそうなイデアの姿。
学園では見ない、室内限定の明るい姿にオルトは目を丸くする。

「こんな映像いつの間に……ん？んんん？待って。これ、ちょっと変だよ。兄さんの部屋なのに、僕のメンテナンス・ドックがない。
　僕が編入して部屋が分かれてからも、あのドックは兄さんの部屋に置きっぱなしのはずなのに……あっ！この映像、まさか……！？」
「そう。これは“夢の中にいるイデくん”のLIVE映像よ」
「ええ―――――――っ！！！！！」