【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる35 (ページ23)

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「砲撃やめ！マレウスからの反撃に備えて、全艦インビジブル・シールドを展開！」

所長の指示で全護衛艦はインビジブル・シールドを張って姿を隠す。
そんな中、1人のオペレーターが重々しく行った。

「……ORTHO(オルト)、領域内での活動限界を迎えました。システムダウン。信号補足できません！」
「……そんな！」
「オルくん……！」

オペレーターの報告に、2人は言葉を失う。
またしても息子を失うのかと思い始めた矢先、管制室に一通の無線が入る。

「！！カローン・テトラ班より入電！」
『こちらテトラ班。領域外の海上にて、ORTHO(オルト)の機体を発見！機体に損傷あり、コアに損傷なし。全解析アンカー、同海上にて回収。これより、本部に帰投する』
「「「わぁ……っ！」」」

その報告によって、管制室は歓声に包まれる。
オペレーターたちが喜ぶ中、所長と主任はよろめきながら互いの背中を合わせると、

「「はぁああぁああ…………」」

そのまま床に崩れ落ちた。

「ほんとにもう…………ママ、心臓がいくつあっても足りない……」
「奇遇だな、母さん。私もだよ……」

そう言った2人は、やがて小さく笑みを浮かべた。
その同時刻、オルトを逃がしたマレウスは苦々しい顔をしながら魔法領域外にいただろう護衛艦を睨んでいた。

「…………チッ。小賢しい人間どもめ。まぁいい。何度来ようが同じことだ。招かれざる客は追い返す。何度でも、何度でもな……」

そうして、魔法領域はマレウスの手によってさらに堅固になる。
新たな茨が魔法領域を覆ったのを確認した後、マレウスは再び島のいる者たちの夢の監視に勤しむために踵を返した。