【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる35 (ページ22)

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EPISODE7-105 援護バースト！ページ22

No side

『S.T.Y.X.』の管制室では、オペレーターがオルトの様子を逐一報告してきた。

「KB-RS01、02、ともにシステムダウン。ORTHO(オルト)の領域内活動限界まで、残り45秒！」
「……まだ魔法領域から脱出可能なエネルギーと時間は残ってる。諦めちゃだめ！」

まるで自分に言い聞かせるように、主任はすぐさま指示を出す。

「オートパイロットカローン全機、ターミネーションモード起動！なんとしえでもORTHO(オルト)を領域内から引っ張り出して！」

声を張り上げる主任の隣で、所長も同じように指示を出す。

「全艦の電力を魔導砲へ回せ！出力を上げて攻撃し続けるんだ！」
「す、すでに出力は限界です！これ以上負荷をかければ、発電装置が焼き切れます！」
「かまわん！10秒、いや3秒でもいい。マレウスの意識を魔法領域の防衛“だけ”に向けさせるんだ！魔法領域の界面を、撃って、撃って、撃ちまくれ！！」

それは『S.T.Y.X.』のトップとしてではなく、息子を帰還させるために抗う親の姿。
オペレーターたちは彼らの悲劇を知っているからこそ、彼らの思いに全力で答えようとしていた。
そして、その思いはオルトにも伝わっていた。

「『S.T.Y.X.』のみんなが外から援護してくれてる！今だっ！」

もちろんその好機を逃さず、オルトはギアの出力を最大限に上げる。

「魔導スラスター、フルバースト！」
「……なにっ！？」
「うおおおおおおおお――――――！！！！」

マレウスが驚く横で、オルトは全速力で離脱を試みる。
とてつもない轟音は管制室からも聞こえ、所長はすぐさま指示を変える。