【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる35 (ページ19)

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妖精の解釈は、オルトにとっては新鮮な気持ちになった。

「そうさ。僕は電波さえ届く場所なら、どこにでも移動できる。それがたとえ……宇宙の果てであっても！海底のケーブルは魔法で遮断してたみたいだけど……無線の通信衛星なんて方法、思いつきもしなかったでしょう。
　魔法はイマジネーションの力。だから“知らない”ものは具現化できないし、防げない。量子でも霊素でもない。それが電子情報(僕)だ。セキュリティ意識低すぎない？魔法領域にUTMの導入をおすすめするよ」
「ゆーてぃーえむ……なんの術式の略称だ、それは？」
「え～、そんなことも知らないの？だから僕みたいな後輩にあっさり出し抜かれるんだよ。世界で5本指に入る魔法士だが、古代領域魔法だが知らないけど……大したことないね。僕はあなたの魔法では眠らない！」

兄譲りの挑発をかますが、これは単なる時間稼ぎ。
それを知らないマレウスは、変わらず不敵な笑みを浮かべる。

「ふ……そうか。ならば……眠りを妨げる騒々しい機械人形など、粉々にしてしまえば問題ないな」
「やれるものなら。『S.T.Y.X.』の……人類最高峰のテクノロジーの力、見せてあげる！

そう啖呵を切るも、オルトはアンカーの情報読み込み時間を確認する。

(マレウスさんは解析アンカーの存在を危険視していない。解析アンカーがデータを保存し終わるまで、あと13分……なんとしてでも、時間を稼がないと！)
「招かれざる客にはご退場いただこう」

オルトにとっては時間稼ぎのために。
マレウスにとっては排除のために。
2人は互いの魔力をぶつけ合った。