【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる34 (ページ41)

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EPISODE7-91 内密コール！ページ41

『闇』は私たちを狙って襲ってくる。
だけど、場数をたくさん踏んだことで、順調にリリアさんを捜すことができた。

「ふん、雑魚め。もはや『闇』など僕たちの敵ではない！」
「！！シッ！」
「ふがっ！？」

突然、シルバー先輩がセベクの口を手で塞いだ。
しかも躊躇なく。

「誰かの話し声がする。2時の方向だ。行ってみよう」
「もがもがっ！！」
「え、そのままで行くの……？」

セベクの口を塞いだまま連行したシルバー先輩に引きながらも、私たちも後を追う。
向かった先にあったのは、あのオーロラ色の光。
一斉に輝き出したかと思うと、景色が変わる。

「ここは……竜の都？」
「『闇』の中でシルバーを捜してた時と同じだ。オレ様たち、ゴーストみてぇに身体が透けてるんだゾ」
「もがもが！ふががっ……プハッ！おい、いつまで僕の口を塞いでいるのだシルバー！」
「！！シッ！」
「ふがっ！？」
「デジャヴ！？」

二度目の光景に驚く中、聞き覚えのある声がした。

『ヴァンルージュ殿。急にお呼び立てして申し訳ありません。……来ていただけでホッといたしました』
『10年ぶりだな、バウル』
「「「「！！」」」」

現れたのは、一切見た目が変わっていないバウルさんとリリアさん。
これは……リリアさんが右大将を退いた後の記憶？

『年始の葉書にも返事がないので心配していたのですが……お元気そうで何よりです』
『白々しい。今回お前がよこした手紙……使われていた便箋に刻まれた紋は、ドラコニア一族のものだ。つまり、俺を呼び出したのは女王陛下の命令だろ。……一体、何の用だ？
　俺に王都の門をくぐらせたと知れば、元老院や貴族どもはいい顔をしないだろう。マレフィシア様も、あの連中の意見は無視できないはずだが……』
『ええ、ですから私が密使役を。それにしても……さすがはヴァンルージュ殿。その気配の消し方は現役時代となんら遜色ありませんな。……どうぞこちらへ』
『……？』

バウルさんに案内され、訝しみながらもリリアさんはその後をついていく。
その光景を私たちは顔を見合わせながら見ていた。

「……あの戦いが終わってから、10年後の夢の中にいるようだ」
「こっそり後をついていってみるんだゾ」
「それしかないわね」