EPISODE7-77 切願リトリート！ ページ49
卵をリリアさんに託し、自分は戦いへ赴くマレノア様。
彼女の下した残酷な命令など、リリアさんが従うわけがない。
「そんな命令きけるわけねぇだろ！！俺が残る！だからマレノアは……」
「しつこいぞ！」
リリアさんの言葉を遮るように、マレノア様が雷を落とす。
「うわぁっ！？」
「右大将殿！！」
幸い魔法は威力は抑えていたが、それでも今のリリアさんの身体には効いた。
「私は『行け』と言った。聞こえなかったか？」
「そ、その命令だけは、絶対にきけない……ッ！」
「この愚か者！」
「ぐああぁ！」
リリアさんが反抗するたびに、マレノア様が雷を落とし続ける。
その躊躇のなさは、見ているこっちすら息を呑んだ。
「マレノアのヤツ、自分の卵を抱えてるリリアに容赦なく攻撃魔法を当ててるんだゾ！」
「あ、ああッ！若様の卵がッ！」
「マレノア様ッ！どうか、どうかお心をお鎮めください！」
「止めなくちゃ……！」
攻撃魔法を放ったおかげで、広間の床はボロボロだ。
床の破片をひとつ手に取り、指先を噛んで血を破片にこすりつける。
万が一を考え、対策を作っている間も、マレノア様はリリアさんの周りを緑の炎で囲む。
「ククク……どうするリリア？ここでその卵ごと命を散らすか！？」
「うぐっ……！」
遂に、マレノア様が本気を出そうとした時、いつの間に移動したのかシルバー先輩が2人の間に入る。
「親父殿ッ！！」
「人間風情が、わたくしの前に立つな！無礼者！」
「うあああっ！」
「シルバー先輩！！！」
突然嫌いな人間を視界に入れ、マレノア様は怒りのままにシルバー先輩に攻撃魔法を放つ。
もちろん攻撃を受けて倒れたシルバー先輩に、リリアさんが膝をついて声をかけた。
「シルバー……馬鹿野郎、なんで出てきた！」
「も、もう見ていられません。お2人はお互いを想い合っているのに、なぜ争わなくてはならないのですか！？どうか、どうかおやめください……お願いします！」
「シルバー……」
「人間……」
シルバー先輩は、とっくに気付いていた。
互いに大切にしているからこそ、どちらも引かないことを。
それを気付かされ、セベクは言葉を失い、バウルさんは真剣な面立ちで進言する。
「姫様。何卒、右大将殿の進言を聞き届けていただきたく存じます」
「頼む、マレノア……決闘など受けるな。この城を捨てて、逃げるんだ。もしレヴァーンもお前も失うことになれば……俺はどうしたらいい」
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ブロッサム(プロフ) - 見ましたよ！やばかったです！多分夢主のことですから、フェローを見て（あの人、良い毛皮が取れそう……）と最初に思いますね！ (10月16日 22時) (
レス) id: 18fafb8a30 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - ステージ・インプレイスルランド 〜踊る人形と幻の遊園地〜。見ましたか！？何もかもやばかったですね！開始が待ち遠しいです！この小説の夢主がどのようなことをするのか楽しみです！ (10月16日 20時) (レス) @page31 id: e7ce89d83f (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ありがとうございます！ (9月10日 20時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (9月10日 18時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年8月14日 17時
