＊ ページ29
「ぐわぁあっ！？今度はなんだ！？蝙蝠！？」
「あっ……！」
「リ、リリア様！」
リリアさんの登場に2人は息を呑むも、当の本人は無言で拳骨を落とした。
「「いでっ！」」
「このバカタレ！突っ走りやがって。これだからガキは嫌なんだ！」
「「申し訳ありません！」」
リリアさんの怒号を受け、謝罪する2人。
だがその直後、2人というかシルバー先輩がいじめられていると勘違いした動物たちが反撃してきた。
「「「チチチッ！ホー！クルッポー！」」」
「いててっ、つつくな！俺は敵じゃねぇよ！」
未だつついてくる鳥たちを払いながら、リリアさんは足元の騒乱を見る。
「……しかし、鳥やリスの援軍か。しまらねぇな……俺たちは夜の眷属だぞ。……だが、悪くねぇ。ははは！」
「見ろ！ヴァンルージュだ！！捕らえろ―――！！」
「追え！追え――ッ！！」
リリアさんの登場に血気盛んになる『鉄の者』たち。
しかしそれを無視して、リリアさんは指示を出す。
「まだ自分で飛ぶのはキツい。セベク、てめぇの後ろに乗せろ」
「はっ！」
「全力でトバせ！奴らの追撃は俺が払う！シルバー援護しろ！」
「はいっ！」
「殿は任せたぞ、バウル！」
「お任せを、右大将殿！」
「グリム、それからAも！遅れんなよ！」
「へへん！オレ様の逃げ足は誰にも負けねーんだゾ！」
「さっさとこんなところとんずらしましょう」
「いくぞ、中央突破だ！」
リリアさんの指示の元、攻撃してくる『鉄の者』たちを払いのける。
動物たちも援護に回り、旗色はよくなる。
「砦の包囲を抜けたぞ！速度を緩めるな！進め！」
「「「キシャ―――ッ！」」」
バウルさんの言葉に、私たちは空を飛ぶ。
それを見て、『鉄の者』たちが叫び合う。
「逃がすか！石でも、矢でも、なんでもいい！奴らを止めろー！」
「だ、だめです！投石機の縄が全部リスに切られて……」
「いででで！！鳥が石を投げ落としてくる！なんなんだ、ちくしょう！」
動物たちによる妨害を受け、『鉄の者』たちは悪戦苦闘。
それを見下ろしながら、リリアさんは高笑いをする。
「あばよ！間抜けな『鉄の置物』ども！はははは！」
「待て――――っ！」
待てと言われて、待つ正直者などここにはいない。
誰もが悪役の顔をして、余裕綽々な態度で空を飛ぶ。
灰色の雲を抜けると、そこに広がるのは清々しいまでの青空。
その眩しさに、誰もが目を細めて笑みを浮かべた。
EPISODE7-73-1 砦、無事脱出→←EPISODE7-73 案出ブレイクスルー！
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ブロッサム(プロフ) - 見ましたよ！やばかったです！多分夢主のことですから、フェローを見て（あの人、良い毛皮が取れそう……）と最初に思いますね！ (10月16日 22時) (
レス) id: 18fafb8a30 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - ステージ・インプレイスルランド 〜踊る人形と幻の遊園地〜。見ましたか！？何もかもやばかったですね！開始が待ち遠しいです！この小説の夢主がどのようなことをするのか楽しみです！ (10月16日 20時) (レス) @page31 id: e7ce89d83f (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ありがとうございます！ (9月10日 20時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (9月10日 18時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年8月14日 17時
