EPISODE7-60-2 愚痴る ページ48
「!」
野営地へ向かう途中、リリアさんは突然足を止めた。
「どうされました、右大将殿?」
「シッ……」
彼が声を潜ませると、向こうの茂みから『鉄の者』が現れた。
「あーあ、ヘンリクの野郎。俺たちばっかり働かせて自分は砦で高いびきか」
「いつも偉そうにふんぞりかえりやがって。やってらんねぇよなぁ」
お、おお……この時代でもやっぱり上司の愚痴ってあるものね……。
「!!『鉄の者』ども……」
「俺たちにはまだ気づいていない。闇夜にまぎれて手早く追っ払うぞ」
「はっ……」
その後、愚痴っていた『鉄の者』は、リリアさんによって倒された。
それはもう、見事な瞬殺で。
(にしても……この時代の妖精と人間の溝はかなり深いわね……)
ナイトレイブンカレッジのように、人間が半数以上いる場所で妖精がいるのは、この時代の確執を経たことで生まれた結果だと改めて思い知らされる。
「グア?ギャギャギャッ」
「あ、ごめんなさい。ちょっとぼーっとしてただけ」
戦士の1人が心配そうに声をかけてきたので、笑顔で首を横に振ると半分伝わったのか、近くにあった木苺を取って渡してくれた。
多分……これ食べて元気出せってことでしょうね。
「ありがとう」
お礼を言って受け取ると、そのまま木苺をひとつ食べる。
夢の中だというのに、もらった木苺は瑞々しくて、甘酸っぱかった。
EPISODE7-60-3 回復といえば妖精→←EPISODE7-60-1 実力をみせよ
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ブロッサム(プロフ) - 単純にルナ(月)+ティア(涙)を合わせただけです! (7月4日 21時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 以前から気になっていましたが、ルナティアの由来はなんですか? (7月4日 21時) (レス) @page37 id: 2608239bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - また誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - あと、同じ27ページのグリムのセリフの最後の辺りが混雑してますが… (6月17日 18時) (レス) @page27 id: dde337a564 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年6月7日 0時