検索窓
今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:12,983 hit

ページ25

「こんなことをしても、親父殿は……。マレウス様自身だって……」
「それ以上考えたって仕方ないことです。私たちにできることは、この事態をどうにか収束すること。彼にこんなことをさせてしまったのは……私たちにも少なからず責任はありますし」
「……そうだな」

私の言葉に、シルバー先輩は頷いた。
この人、カリム先輩並に素直ね……。

「なあなあ、他に方法はねーのか?オレ様、床の上でずっと寝たきりなんて嫌なんだゾ!」
「親……リリア先輩なら何か打開策をご存じかもしれない」
「そういやアイツって、すげー長生きな妖精なんだっけ。確かに、何か知ってそうなんだゾ」
「なにより、マレウス様が幼い頃から親交が深いお方だ」
「じゃあ、早速オメーの魔法でリリアの夢に渡るんだゾ!」
「すまない、それも……できないんだ」
「えーっ!?」
「『同じ夢を見よう(ミート・イン・ア・ドリーム)』では確かに夢を渡ることができるが……“誰の夢に渡るか”は指定できない。縁深い相手の夢の中に辿り着きやすいのは確かなんだが……」
「じゃあ、この夢の主も縁が深い人ってことですか?」

夢の中がディアソムニアの時点で、主は絶対にディアソムニアの誰かだ。

「待てよ。ってことは、ここはリリアの夢の中なんじゃねーか!?」
「それはまだわからない。だが夢の主が誰なのかは、俺が見ればすぐにわかる」
「じゃあ、その主がリリア先輩であることを願いましょう」
「ああ。とにかく、寮の中に入ってみよう」

シルバー先輩に続くように、ディアソムニア寮に入る。
玄関の扉が開いた直後、

「ここにいたのか、シルバー!!!!捜したぞ!!!」

鼓膜が破れるほど大声で叫ぶジグボルトくんが、仁王立ちで私たちの前に現れた。

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ブロッサム(プロフ) - 単純にルナ(月)+ティア(涙)を合わせただけです! (7月4日 21時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 以前から気になっていましたが、ルナティアの由来はなんですか? (7月4日 21時) (レス) @page37 id: 2608239bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - また誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - あと、同じ27ページのグリムのセリフの最後の辺りが混雑してますが… (6月17日 18時) (レス) @page27 id: dde337a564 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年6月7日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。