＊ ページ30
違う……違う違う、それは違う！
これは悪夢だ、現実を受け入れて前に進もうとする者を苦しめる！
この夢こそ、世界で一番最悪で最低な悪夢だ！！
「……お願いしますマレウス様！どうか、どうかいつものあなたに戻ってください！親父殿も、こんなことは望んでいないはず！」
だが、その懇願は足元に落ちた雷によって消える。
「ふぎゃっ！？」
「聞こえなかったか？それ以上の戯言は、お前であっても容赦しない、と」
「シ、シ、シルバー！アイツめちゃくちゃ怒ってるんだゾ。ここは謝っておいたほうが……」
「………………スゥ―――、ハァ――――――」
「シ、シルバー先輩？」
突然深呼吸しだした彼は、おもむろに腰に差していた警棒――形状変化したマジカルペンを構えた。
「――お許しください、マレウス様。元のあなたに戻っていただくためには……もう、こうするしかない！」
そう言って、彼は魔力を自分の元に収束させる。
それを見て、リリア先輩とジグボルトくんが目を見開く。
「シルバー！？お主、何をするつもりじゃ！」
「貴様！若様に武器を向けるなど……血迷ったか！？お下がりください、若様！ここは僕が！！！」
そう言って前に出たジグボルトくん。
彼の行動は、きっとこの夢の中でなら正しい。
だけど、それは違う。
彼がやるべきことは、こんな悪夢を生み出した王を、刃を向けてでも止めるべきだ。
(崇拝……いや、これはもはや盲信ね)
何事もあるものだけに魅了されると、それ以外のことに目が曇る。
セベク・ジグボルトという少年は、そういう幻想に囚われた哀れな被害者。
でも、それでも、この夢から出るためには、私はツノ太郎だろうとぶっ飛ばす。
そうしなければ、誰も救われないのだから。
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ブロッサム(プロフ) - 単純にルナ(月)＋ティア(涙)を合わせただけです！ (7月4日 21時) (
レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 以前から気になっていましたが、ルナティアの由来はなんですか？ (7月4日 21時) (レス) @page37 id: 2608239bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - また誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - あと、同じ27ページのグリムのセリフの最後の辺りが混雑してますが… (6月17日 18時) (レス) @page27 id: dde337a564 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます (6月17日 18時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年6月7日 0時
