＊ ページ7
目を開ける。
見慣れた部屋を見て、制服に着替える。
鏡に映るのは、髪が短くなったこと以外変わりのない自分。
いつもの、A・アマミヤだ。
(今の夢は……)
そう、いつもの私なのに……。
「ふぁ〜あ……。おはようなんだゾ、A」
同じように起きてきたグリム。
だけど、彼の声を聞いた直後、頭の中で砂嵐が起きて夢の一シーンが現れる。
オーロラ姫に呪いをかけた、マレフィセントを。
「……！」
ガタガタッと丸テーブルに足を引っかける。
それを見て、グリムが慌てたように言った。
「ふなっ？A、そんなに慌ててどうしたんだゾ？ははぁ〜ん。それは宿題しわすれてエースにでも写させてもらうつもりだろ？オレ様も混ぜるんだゾ〜！」
グリムが変な勘違いをしている間に、急いでオンボロ寮を出る。
走って、走って、息を切らしてたどり着いたのはグレート・セブンの石像が並ぶメインストリート。
7つの石像が並ぶ中、私が立ち止まって見上げるのは茨の魔女の像。
あの夢と同じ姿をした彼女を。
「――マレフィセント」
名前を呼ぶ。
この唇で彼女の真名を告げると、懐かしさと悲しさが胸を痛ませる。
これは……誰の感情？
少なくとも、私ではない。
(なら……
記憶の継承は、過去の記憶だけでなく感情も受け継いでしまう。
もしその影響のせいならば、一体彼女の間に何があったのだろうか？
「こら、A〜！オレ様を置いていくんじゃねーっ！」
すると、追いかけて来たグリムが私の足元までくると茨の魔女の像を見上げた。
「グリム」
「なんなんだゾ、じっとグレート・セブンの石像なんか見て。この……茨の魔女ってヤツの石像になにかあんのか？」
「なにかってわけじゃないけど……」
ただ、どうしても気になっただけ。
何も言えない私に、グリムは石像の台に彫られた文字を見た。
「……この石像に彫られてる文字、トレインの小テストの範囲とかだったっけ？なになに……？」
グリムが文字を読もうとした瞬間、
「魔の山に君臨する茨の魔女。雷雲や茨を操り、何者にも覆せない魔力を持つ。多くの配下を従えながらも孤高を愛した、高尚な魔女」
聞き慣れた声が、先に説明してくれた。
EPISODE7-2 解説ソリチュード！→←EPISODE7-1 悶々アウェイク！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ツイステ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブロッサム(プロフ) - ミアさん、ご心配しなくてもちゃんと更新できるよう準備は済んでおりますので。 (2023年3月6日 13時) (
レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - メインストーリーが更新されてますが、こちらの更新は大丈夫ですか？ (2023年3月6日 12時) (レス) @page42 id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ミアさん、ご指摘ありがとうございます。ですが、注意事項とリストの間に報告がありますので、そちらをご覧いただけると嬉しいです。 (2023年1月27日 21時) (レス) id: 18fafb8a30 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - いつも楽しみに読んでます。ひとつ提案があるんですが、メインが更新されるまでイベントストーリーを書いたらいかがですか？ (2023年1月27日 19時) (レス) @page42 id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (2023年1月21日 17時) (レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2022年12月19日 20時
