EPISODE6-67-23 PTM-55 ページ12
No side
暗闇の中、2人は静かに歩く。
夜目が利くアズールの後を追うリドルは、いつもと違う立ち位置に少し戸惑いを覚える。
「なんだか妙な気分だよ。誰かの後ろをついていくというのは」
「先導役が僕では心許ないですか？」
「不安なのは間違いないけれど……それは単に、視界が悪いせいだ。キミのことは頼りにしている」
「…………」
「アズール？……もしかして敵がいたのかい？」
「ええ、ちょうど良く姿を見せてくれました。あのケージの陰です。合図を出したら攻撃をお願いします」
最後は小声で言うアズールに、リドルは小さく頷き返す。
ケージの陰にいたファントムが恐る恐る顔を出したところに、アズールが指を動かす。
それが合図だとすぐ理解したリドルは、すぐさま魔法を放つ。
完全な奇襲によるそれに、ファントムはなすすべなく消滅する。
「今回も無事に撃退できたね」
「ええ。お互い怪我がなくて良かったです。あいにくＩＤカードは見付かりませんでしたが」
「……どうしたんだい、アズール。声に覇気がないようだけど」
「誰のせいだと……。いえ、なんでもありません。ちょっと気疲れしてしまいました」
「キミにばかり負担を強いるわけにはいかない。敵の撃破は遠慮なくボクに任せてくれ」
「だからそういうところが……。はあ……無自覚だからこそ余計に性質が悪い」
あまりにも真っ直ぐに賞賛と肩代わりを申し出るリドルに、アズールは居心地の悪い気持ちになりながらも気を取り直す。
「先に進みましょう。次も頼みますよ、リドルさん」
「ああ。ボクの魔法を存分に活用するといい」
そんなことは知らないリドルは、誇らしげにそう言うのだった。
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ブロッサム(プロフ) - すみません、非公開になってました！公開したのでぜひお読みください！ (2022年10月14日 8時) (
レス) id: d595bb7c63 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 初コメ失礼します！失礼な質問ですが、今公開されてる76、78の間のepisode77が公開されてないと思うのですが非公開になってますか？ (2022年10月14日 5時) (レス) id: d8e7150bd9 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (2022年9月13日 8時) (レス) id: c6af79d659 (このIDを非表示/違反報告)
シャリファ(プロフ) - 初コメ失礼します！すみません。アズールの「グリムさん」が「グリムだん」になってます。 (2022年9月13日 7時) (レス) @page1 id: d94d66ff3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2022年9月12日 22時
