EPISODE7-81 暗闇アストレイ! ページ10
No side
「ここは、どこなんだ……?
目を開けると、シルバーは暗闇の中にいた。
前も後ろも右も左も上も下も黒で塗り潰されていて、どこに行けばいいのかわからない。
「どこだっていいか………」
そうして歩き出すも、どこもかしこも真っ暗だ。
「どこまでも真っ暗だ…………。俺にはふさわしい場所かもしれない……」
だって、現実に戻っても自分の居場所などない。
なら、いっそのこと。
「もう、ずっとここで、1人で……。ううっ……」
色んな真実が明かされて、ぐちゃぐちゃになった頭では何も考えられない。
意味もなく涙を流した直後、『闇』が迫ってきた。
「ぐぶぶぶ……」
『闇』が笑う。
こちらに飲み込まれたシルバーを嘲笑うかのように。
「うるさい……1人にしてくれ……もう……」
『闇』はさらにシルバーを沈ませようとするも、彼はいつものように薙ぎ払う。
彼の一閃によって倒れた『闇』はそのまま溶け込むように消えた。
「…………やっと静かになった」
邪魔者がいなくなると、シルバーは幽霊のように歩き出す。
「Aたちはあの後どうなったんだろう……」
『闇』を追い払い、歩いてようやく落ち着いてきたのか、シルバーは置いてしまった少女たちを思い出す。
それと同時に、夜明けの騎士のことも。
「夜明けの騎士の顔、そしてあの指輪……他人の空似のはずがない」
シルバーだって馬鹿じゃない。
夜明けの騎士の正体など、薄々気づいている。
なにより、今も自分の首にかけている指輪がそれを証明している。
「セベクは俺のことをどう思ったのだろう……」
弟弟子として、ずっとそばにいた。
きっと、頭の良い彼ならば、自分と夜明けの騎士の関係などすぐに理解する。
「……憎んでいるだろうか。考えたくない……何もかも……」
そうして、シルバーは何度目になるかわからない涙を零した。
EPISODE7-81-1 夜明けの子の真実【前編】→←現実世界のとある魔女
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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます! (11月29日 14時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年10月28日 20時