EPISODE7-84 一閃ダークネス！ ページ47
「うおおおお！」
セベクが警棒となったマジカルペンを振るう。
剣のように見事に扱い、迫り来る『闇』を切り伏せるも、一向に数は減らない。
「ぐぶぶぶ……」
それどころか、『闇』はシルバー先輩を呑み込んでいた。
「ああっ！見ろ！シルバーが『闇』に呑み込まれちまう！もう頭の先っぽしか出てねぇんだゾ！」
「しかも、本人が抗っている様子がないから、もう時間の問題よ！」
ずぶずぶと『闇』に呑み込まれるシルバー先輩。
その姿を見て、セベクは必死に呼びかける。
「シルバー！目を覚ませ、シルバー！くそっ！あんなに遠くては、魔法も届かない！」
「ぐぶぶぶ…………」
「また『闇』が出てきたわ！」
『闇』は焦る私たちを嘲笑うかのように現れる。
一向に減らず、むしろ増えるばかりの『闇』を見て、セベクは顔を歪ませた。
「くっ……“あの技”を使うしかないか！」
「“あの技”……？」
「離れていろお前たち！“感電”するぞ！」
「ふなっ！？感電！？A、逃げるんだゾ！」
「え、ええっ！？」
セベクの言葉に、グリムは慌てて離れる。
私もそれに倣うように離れると、セベクの体に膨大な魔力が集まる。
その魔力は白い光から、緑色の雷に変わり、薄い唇が詠唱を紡ぐ。
これは――セベクのユニーク魔法！
「『曇天を衝け、雷光よ』」
今まで聞いたユニーク魔法の中でも、短い部類に入る詠唱。
それを唱え、セベクはその魔法の名を告げる。
「『
直後、セベクの体が一閃の雷となって、『闇』の中へと突き進んだ。
No side
『闇』に呑まれたシルバーは、虚ろな目で呟く。
「………何も考えたくない…………。『闇』に溶ければ……もう……」
生きる気力も、抜け出す気力もない。
何度も覚えのない記憶と、真実を突きつけられ、今の彼の精神はボロボロだ。
このまま『闇』の中で眠ろうとした時。
緑色の雷が、現れた。
「シルバ―――――！！！！いい加減目を覚ませ！この……ッ、寝坊すけがァ――！！！」
「ぐわあああぁッ！？」
聞き覚えのありすぎる怒声と微弱ながらも襲った雷撃に、眠りにつこうとしたシルバーの意識が一気に覚醒した。
「はぁ、はぁ………やっと見つけたぞ！貴様ァ！」
「この声は、セベク！？」
目の前にいたのは、雷を纏って白く輝くセベクだった。
EPISODE7-85 全力ファイト！！→←魔女は愛し子たちの未来を見守る
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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます！ (11月29日 14時) (
レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年10月28日 20時
