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魔女は愛し子たちの未来を見守る ページ46

「そう、ようやく見つけたの」

水盆に映るAたちを見て、ルナティアは安堵の息を漏らす。
あの時の言葉が聞こえたのか、夜明けの騎士がそれとなくヒントを指し示してくれていたのだ。

(最初からできるならやりなさいよね。まったく)

あの日、夜の森で追いかけ回してきた『銀の梟』を懲らしめてから、夜明けの騎士とは隠れて何度も会っていた。
彼の会話は淡々としていても、相手の言いたくないことを言わないことはできたし、ヘンリクに接触した報告すらしなかった。

騎士がそれでいいのか、と言われればいいわけではない。
それでも、ルナティアにとっては、人間側の中では一番まともなほうだった。

「でも……時間はどう足掻いても取り戻せない。夜明けの騎士が銀の子の父であり、リリアたちの仇である事実は変わらない」

無慈悲な真実を知り、永遠に深い眠りにつこうとするシルバー。
それを阻止するべく奮闘するAたち。

どちらが正しく、どちらが間違いなのか。
誰もわからないし、選べない。

「それでも、私はあの子のハッピーエンドを望むわ」

一方的でも独善的でも。
ルナティアの願いは、ただそれだけ。

そのためだけに、ツイステッドワンダーランドに帰ってきた。
辛いことも、悲しいことも、幸せなこともたくさんあった、この世界に。

「――だからA、あなたのハッピーエンドのために、抗い戦いなさい。私はずっと見守っているから」

――たとえ、この身がいつか消えてしまっても。

EPISODE7-84 一閃ダークネス!→←EPISODE8-83-13 ようやく見つけた



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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます! (11月29日 14時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年10月28日 20時

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